あなたのMacとあなたの幸せはちょっと先にある。

ハーバード大学の社会心理学者のダニエル・ギルバート著「幸せはいつもちょっと先にある」という本の中にこんな研究が書かれている。

写真撮影の講座で生徒は写真の撮り方を習い、12枚の写真を撮った。その中から出来の良い2枚をプリントして、そして1枚は自分で持ち帰り、1枚をサンプルとして提出するように指示した。

一部の学生には写真を一度選んだら、サンプルとして提出した写真と手持ちの写真を交換することは出来ないと伝え、ある学生には気持ちが変わったら数日中に申し出れば、サンプルとして提出した写真と手持ちの写真を交換出来ると伝えた。

数日後に学生達に持ち帰った写真を気に入ったかどうかを調査したところ、変更が出来ない学生達は持ち帰った写真に満足し、変更が出来た学生達は持ち帰った写真にあまり満足していないという結果となった。

変更出来ない学生は嫌でも手持ちの写真を好きになるしかないので、その写真の良いところに目を向け、その結果満足し、変更が出来る学生は手持ちの写真の悪い点にも目を向けて、交換する理由をみつけようとして、不満を募らせることとなるわけだ。

この現象は別に写真に限ったことではなく、MacとかiPhoneとかiPadでも起きていることのように思う。特に今ならMacBook AirとMacBook Pro。悩んだ挙げ句一方を購入しても、何かと悪い点に目を向けて、もう一方にしておけば良かった的なことを嘆く人が多い。

でも、もう一方を購入したとしても、どちらのMacにも長所と短所があって、結局どちらにも不満が出ることになる。だから、今持っているマシンの良い点を評価して、愛することが大切ということだと思う。

P.S.
昔のMacは価格が高かったし、選択肢も限られていたので、1つのMacをとことん使った。その結果、愛着がわいたし、大変満足した。今は価格が下がったし、それなりに選択肢があるので目移りしてしまい、1つのMacを使いこなすことが少なくなり、満足度は下がっていると感じている。

P.P.S.
PCの世界はメーカーが山のようにあり、またそれぞれのメーカーから数種類のモデルが出ており、オプションもたくさんある。組合せは無限大という感じである。一方はMacの選択肢は本当に限られている。PCユーザーはMacの選択肢の少なさを”かわいそうだ”と考えるが、選択肢が少ないゆえにMacユーザーの満足度が高いという結果になっている可能性がある。

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