Fusionドライブって何さ?

新しく発表されたiMacにオプションでFusion Driveが搭載可能だ。そこで、Fusion Driveを理解するためのおさらい。

コンピュータでデータを保存しておくところは2つあって、
1.メモリー
2.ハードディスク(ハードドライブとか、HDとかHDDなど書くこともある)
である。

メモリーのメリットはデータを高速にアクセス出来るところ。デメリットは高価で容量が小さいこと。ハードディスクはメモリーの逆でアクセスは遅いけれど、安価で大容量ということになる(メモリーとハードドライブについてよくわからない場合は、わかりやすくここにまとめてあるのでご参照ください)。

それで、ストレージの高速化することでコンピュータのパフォーマンスが向上するわけなので、高速なストーレージが望ましい。そこでメモリーをたくさん使って、”メモリードライブ”を作ろうと多くのメーカーが考えたわけだ。

例えば、過去に日本だと、ヤノさんがこんなものを作っていた。

かつて、2000年に自分がNewer Technologyにいたころ、PoewrMac 9500シリーズを高速にするため、Newerでも米国市場へOEMで販売できないかと検討したことがある(実際には販売まで辿りつけなかったけれど)。

ただし、メモリードライブには問題があって、電源が落ちるとデータが失われてしまうのだ。よって、ドライブにずっと電源を供給し続ける必要があった(ヤノさんの場合PCIスロットにメモリードライブを装着して、それとは別にバックアップ用にACアダプターからも電源を供給していた)。

それでも、瞬停等、何かのはずみで電源が落ちると、それまでのデータがなくなるのでは怖くて仕事にならない。そこで、電源がなくてもデータを保持し続けられるフラッシュメモリーを使用することになった(ここ数年フラッシュメモリーの価格が安価になったことで実現したのだが)。これがSSDと呼ばれるストレージだ。

そのSSDとHDDを一緒にしたものを1つにしたものをハイブリッドHDDと呼んでいる。頻繁にアクセスするデータを高速に読み書きできるフラッシュメモリー部分に、あまり頻度が高くないものはハードディスクに入れておくことで、比較的高速な、かつ安価なストレージを実現したわけだ。

で、今回のFusion Driveというのは、このハイブリッドHDDをアップルが勝手にFusion Driveと呼んでいるのか、それとも何か新しい技術を取り入れてハイブリッドHDDを進化させたものなのか、まだわかっていない。出てくるのが楽しみである。どのようなものであっても、アクセススピードが上がることは良いことなので。

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