人は値引きよりもキャッシュバックがお好き。大きな買い物の値引きはあまりピンと来ない

アップル・バック・トゥー・スクールキャンペーン

現在アップルでは大学生、高専生、専門学校生を対象にバック・トゥー・スクールキャンペーンをやっていて、期間中にMacを購入すると1万円のiTunesカードまたはAppカードをもらうことが出来る。(ちなみにアップルの学割は学生だけではなく「大学生、高専生、専門学校生の生徒の父母」や「小、中、高のPTA役員」も対象なので、Macの購入を考えている親御さんは一考の価値有り)

なぜアップルは本体を1万円値下げしないで、1万円のカードをプレゼントするのか?

さて、なぜアップルは本体を1万円値下げしないで、1万円のカードをプレゼントするのか?理由をいくつか考えてみた。

1.ブランドを維持したいため。
アップルは値下げをするメーカーと思われたくないために、値下げはしない。でも販売促進のためにプレゼントを上げるのは可能だから。

2.お店が値下げをしない可能性があるため。
大学生活協同組合店舗でもMacが販売されているので、このキャンペーン期間中に定価を1万円値下げしてもらうために、アップルがお店に(約)1万円値下げして卸したとして、店頭で本当に1万円値下げしているか確認がとれない。お店が定価通りに販売して利益を1万円多く取ってしまうかもしれない。カードをプレゼントするのであれば、購入者に直接送ることが出来るので、その心配がない。

3.キャンペーンをしても全員が応募するとは限らないため。
値引きであれば確実に1万円利益が下がるが、iTunesカードのプレゼントであれば、応募に興味がない、面倒くさい、忘れたという理由で購入者全員がプレゼントを得るとは限らない。つまり応募が無かった分はアップルのマイナスとならない。
 
4.カードが使われない可能性があるため。
値引きであれば確実に1万円利益が下がるが、カードを紛失してしまったり、持っているだけで使用しない人がいるので、その分アップルのマイナスとならない。
 
5.1万円のカードのコストは7000円程度のため。
値引きであれば確実に1万円利益が下がるが、1万円のカードはiTunesストアやAppストアでのアプリ等の購入に使用されるため、アップルのコストは約3割の利益引いた7割で済む。

人は値引きよりも、キャッシュバックのほうが好き

そして、今回のポイント!

6.人は値引きよりも、キャッシュバックのほうをうれしく感じるため。

以前「Macを感じる感覚は意外とテキトーって知っています?」で説明したが、人は小さな数字の変化には敏感だが、大きな数字にあまり敏感ではない。例えばスーパーで、定価150円の卵のがセールで98円で販売されていれば、その差はわずか50円でもすごく得した感じがする。
 
一方10万円のiMacが9万円になればうれしいはうれしいが、正直あまりぴんと来ない(1万円の値引きは卵の値引きの200倍の価値なのだが、200倍うれしいとは感じない)。こういう大きな買い物の場合、値引きのことよりも「大きな出費」に目が向いてしまう。つまり9万円も10万円も「大きな出費」にかわりがないので、その差を感じづらい。
 

アップルからのお小遣いだと思うとうれしい

ところが購入後数日経てばMacに支払った出費のことを忘れているので、アップルからカードが届くとアップルは私にお小遣いをくれた!それも1万円!と純粋に喜ぶことが出来る。これは「アップルは学生のお客様に対して優しい企業なんですよ」と強烈にアピールするための戦略なのだw。

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