kyokucho/宮田健の気分はブルースカイ:第32回 待望のDVD!

気分はブルースカイ

こんにちは、kyokuchoです。
 
ジョブスがディズニー幹部を批判したと思ったら今度はケーブルテレビ大手のComcastからディズニーを買収するという構想が。Disney社を巡る情勢がものすごい勢いで変化していて驚くばかりです。でも今回はその辺のお話はおいといて、みなさま待望ともいえるある作品のお話を。

アメリカでは10/5、日本でもおそらくほぼ同時期に名作「アラジン」のDVDが発売されます。公開からもう12年も経ってしまうんですね・・・この作品はまさにディズニーの黄金期を飾るもので、日本でも大々的に雑誌やテレビ等で報道され、このあたりから単なるディズニーは子供向けの作品ではなく、大人にも(まあ、ほとんどの報道はカップル向けという感じでしたが)見応えのある作品を作っていることが認知されたことでも感慨深い作品です。過去ビデオ発売は行われましたが、ディズニー得意の「期間限定」販売となっており、今では手に入れるのが難しい状態となっていたため、「いつ再発売されるのか」という質問が私のサイトでも多数届いておりました(あと、シンデレラの再発売もよく問い合わせが来ますね)。この作品、とっても好きなんですよね。ということで今回は「もう一度みてみようかな」という方へのアラジン・インプレッションを。

まずこの作品で印象深いのは、「単純な恋愛作品じゃない!」という点。

この作品の前作に当たるのはあの「美女と野獣」。ディズニー映画が大人の鑑賞に堪えうるということを知らしめた作品の次という重圧の大きなものであるにもかかわらず、こちらの作品も大ヒットしました。前作はディズニー映画としては直球も直球の、ストレートなラブストーリーだったのですが、アラジンはラブストーリーを絡めつつも、主題はあくまで「友情」、そして「解放」である点が私は好きです。もちろん、それはアラジンと影の主人公であるランプの魔神、ジーニーとの友情。そしてアラジンは「貧しさ」に、ジャスミンは「王宮」に、ジーニーは「ランプ」にとらわれていて、それらからの解放の物語になっているという点が非常に深いと思いました。公開時に大々的に報道された作品ではありますが、それらのほぼ全てが「美女と野獣を超えるラブストーリー」という感じだったので、実際に見たときは思わずうなってしまいました。

そして、何をおいても「ロビン・ウィリアムズ」!

この映画、前半と後半では印象が全く異なります。もちろんそれは魔神ジーニーの登場がきっかけになるんですが、この魔神のマシンガントークぶりはNewer時代の猪川さんをも超えるかもしれません(笑)。また数秒に1回くらいの勢いで著名人の物まねが入っており、アメリカで発売されたスペシャルコレクターズ版LDなどではシーンごとに誰の物まねをしているかをテロップで説明するというおまけも入っておりました。悲しいかなそのほとんどは日本人である私には理解が出来なかったのですが・・・。この映画の成功はこの人を声優に引っ張り出したことにあると思っています。しかもあの歌いっぷりと来たら。「ミュージカルの曲はその前後で気持ちの切り替えが発生する」というルールをしっかり守っているのもこの映画の注目点。そのロビン・”ジーニー”・ウィリアムズの登場の曲「フレンド・ライク・ミー」はまさにその真骨頂。黄金期のディズニーを象徴する曲だと思っています。私、日本公開前からこの曲を先行して収録したビデオをアメリカから輸入してすり切れるくらい見た記憶が。

余談ですが、その後ロビン・ウィリアムズ主演のミセス・ダウトで、彼が声優役でしかも「アドリブをがんがん入れてしまうことで解雇される」というシーンを見て爆笑してしまいました。どうやらアラジンでも同じようにアドリブだらけだったらしいのです。「アフレコでアドリブ?」と思うかもしれませんが、ディズニー作品は伝統的にまず声を録音してから、それを元に絵を作成するため、アドリブにあわせて絵を作ることが出来るのです。この作業は声を聞くとともに、その収録シーンの「ビデオ」を見ながら行うために「キャラクターが声を出している本人に似てくる」というコトも起きたりします(美女と野獣のルミエール役のジェリー・オーバックなどはびっくりするくらいそっくりでした)。

ということで、いいことずくめで楽しみなこのアラジンDVD・・・と言いたいところですが、今回も「美女と野獣」「ライオンキング」と同様、カットされた曲が復活されてるバージョンらしいんです。私としては12年前のそのままが一番いいんですけどね。

では!
(kyokucho/宮田 健)

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