息子のうがいとMacのクリエーターの創造力



「のどのうがいをしているのは日本だけで、うがいは風邪の予防に効かないって、東大の医科学研の先生が言ってたぞ。うがいやめていいんじゃないの?うがいしなければイソジン代が節約できるし(苦笑)。」と言う父の言葉に従った、我が息子が数日後にうがいを再開したので理由を聞いてみた。
「お父さんの言う通りうがいをやめたらさー、翌日すごくのどがいがいがして、調子悪くなっちゃったんだよ。小さい時から、外から帰ったら手洗いとうがいをするようにしつけられたから、うがいしないと不安なのよ。うがいをすると風邪にならない感じがするわけさ。」
プラセボ効果(苦笑)ということで、うがいを容認することにした。
「Macを使うと創造力が湧いてきて、うまい文章が書ける、良い曲を作れる、かっこいい動画が作れるのよ。PCではこうはいかない。」って言うクリエーターにもプラセボ効果が働いているのかもしれない(苦笑)。
でも良いのよ、それでものごとががうまく運ぶなら。
マックメム店長 猪川紀夫
 
アップルのメモリーの残念なところ

空腹状態になると記憶力があがる仕組みを発見って、ちょっと違わない?

空腹状態になると記憶力があがる仕組みを発見という記事。
内容を読むと、「空腹時に血糖値をコントロールするインスリンが低下すると、それによって脳内のタンパク質「CRTC」が活性化されて記憶力が向上していたこともわかりました。このCRTCは、人間の体内にも存在することがわかっており、人間も空腹時に記憶力が向上する可能性が高いということです。」
この研究正しいとすれば、記事の内容ちょっと違わないかな?
記憶力アップの要因はインスリンの低下なので、空腹は関係ないんじゃないかなと思う。空腹がインスリン値を下げているのではなくて、インスリン低下が空腹感を出しているわけなので。
で、インスリン値を下げるには、血糖を下げれば良いわけで、血糖を下げるには炭水化物を摂取しなければ良いというこで。空腹になることではないんじゃないかな。つまり、タンパク質食べて空腹になるのを避けても、血糖は下がるので記憶力が高まるはず。
結局、受験生はひもじい思いをして英単語を覚えたほうが良いということではなく、英単語を覚える前に白米やおかしを食べないで、ステーキをたべたほうが効率的という話なのかなと。
マックメム店長 猪川紀夫
 
MacのメモリーテスターRember

アンカリング効果とMacの価格

ものの値段ってすごく難しいなー、なんて時々思いません?
人はどうやってものの価値を決めているかと言えば、”比較”によってです。
人は賢くて、ものをある尺度で測ることを知っていて、文明の利器がなかった遙か昔の人でさえ、長さや重さをはかるために、秤なわや天秤ばかりを作ってできる限り正確にものを計測をしてきたんです。
でも、人の感覚は不思議なもので、絶対的な尺度を持ちあわせていないんです。
例えば冬の寒い日に20度の部屋に入れば暖かく感じるし、夏の暑い日に同じ部屋に入れば涼しく感じる。つまり人はその時々で、比較する対象にあわせて”感覚のものさし”を変化させる、つまり相対的な尺度しか持てないような仕組みになっています。
となると問題は何と比較するかですよね。
グルーポンのレストランのクーポンをゲット。定価1万円のフルコースが50%オフ。こんなに安いのなら失敗してもいいかと行ってみたら、出で来た食事は5000円のもの。それは詐欺だろう、というような話。
格安食事クーポンをネットで購入、調べたらいつもその値段 問題では?
なぜわざわざ定価を掲げて50%オフにするかというと、消費者がこの商品に価値があるかないかを判断するための比較商品を探すのが面倒だろうから、こちらの安くなる前の商品と安くなっている商品を比較してくださいね、というお店側の好意(苦笑)によるものです。それにまんまと人は載せられてしまうわけです。
業界用語でアンカリング効果なんて言われるのですが、最初の価格が錨のように働いて、それが”感覚のものさし”となってしまうんです。
アンカリング効果の有名な実験にこんなのがあります。
「アフリカで国連に加盟している国は65%よりも高いか、それとも低いか?」と聞かれた人が、次に「それでは何%だと思う?」と聞かれて回答した平均は45%。
「アフリカで国連に加盟している国は10%よりも高いか、それとも低いか?」と聞かれた人が、次に「それでは何%だと思う?」と聞かれて回答した平均は25%。
つまり自分がピンと来ない質問に対して、最初に聞いた数字が錨となって、そこに引っ張られてしまうというわけです(ピンと来る場合は自分の持っている知識と比較出来るのでアンカーされないようです)。
なのでお店側としては定価を出して、何割引というのは、消費者にお買い得感を持たせる効果的な戦略(消費者からすれば困った策略)ということなんですね。
さてさて、Macの価格というと定価一本で大変わかりやすい。値引きもなし。比較する対象もないし、その必要もない。強いて比較しようと思えば、MacBook Proの13インチにしようかMacBook Airにしようかぐらいですかね。
PC業界は大変です。メーカーは乱立しているし、値引きはあるし、型落ちはあるし、OSのバージョンもあるし、もう自分なら完全に頭の中パニックだと思います(苦笑)。
MacユーザーはPCユーザーが悩んでいる間にMacをさくっと買って、生産性を上げることに注力すれば良いのだから楽ちんです。
マックメム店長 猪川紀夫
 
プロジェクトN

Macintoshの誕生と自由に生きるということ


ホテル

想像して欲しい。あなたは、世界最高級のホテルに招待されたとする。
スイートルームに宿泊でき、ジムやプールも自由に利用することが出来る。
最高級の食事も用意されている。
病気になれば医者がすぐに観てくれて、必要があれば手術だってしてくれる。
そして、全ての費用が無料である。
こんな夢のようなオファーを断る理由はない。
でも、このホテルを利用するには1つだけちょっとした条件がある。
一度このホテルにチャックインしたら、二度と出ていくことが出来ないというものだ。
さて、あなたはこの招待を受けるだろうか。それともやめるだろうか。
もしあなたこの招待に躊躇するとすれば、その理由は”自由”を失うという恐れからだ。
このホテルというのは動物達にとって、動物園や水族館に当たる。
数日前には東山動物園からサルが逃げが、まだ見つかっていない。
この夏に旭山動物園でフラミンゴが動物園から飛び立ち、未だに帰ってこない。
さらに前には葛西臨海水族園からペンギンも脱走している。
彼らはなぜ最高級のホテルから出て行ったのだろう。
外界では、餌がとれずに餓死するかもしれない。
または自分が敵の餌になって食べられてしまうかもしれない。
脱走したフラミンゴはこの冬の北海道の寒さに耐えられず、凍死することが懸念されている。
それでも自由が欲しいのだ。
自由というのはリスクを犯してまで手に入れたいと思う強い欲求を起こさせるものなのだ。
「選択の科学」でこのことを書いたシーナ・アイエンガー教授によれば
”自由”というのはさまざまなことを自身で選択出来る環境のことであり、
選択し続けることこそが生きることなのだと言う。
1984年、Macintoshの誕生。
ジョブズいわく、コンピュータというのはIBMの大型コンピュータのことであり、
軍部や大企業など一部の特権階級だけが使用できるものであったが、
Macintoshの誕生によって人類はその束縛から解放される。
Macintoshによって人類は自由になるのだと。
ジョブズのコンセプトによってMacintoshが生まれ、
我らはMacintoshを選択し、
Macintoshを用いて日々多くの選択を行なっている。
これこそが自由ということであり、生きるということなのだ。
マックメム店長 猪川紀夫
 
プロジェクトN

ビル・ゲイツはレジェンドになれるのか。

 

人の記憶はテキトーで、あるものを思い出す時に、そのものから受けた平均的な印象よりも、最後に受けた印象に強く影響を受ける傾向がある。
例えば以下の2種類の検査を受けたとする。
1.痛みが1分間ずっと続く検査
2.痛みが1分間ずっと続く検査+痛みが弱まってくる10秒の検査
この場合、多くの人は1の検査はすごく嫌な印象として思い出すのだが、2の検査のほうは1の検査ほどでひどくなかったという風に思い出されることが知られている。2のほうが検査の合計時間は長いし、痛みの総量も多いにも関わらずである。
これは実生活にも多く見られる現象だ。
最高のレストランで、素晴らしい食事をしていても、最後のデザートが今一だったり、コーヒーがまずかったりすると、あまり良い印象を残さない。逆に、あまり面白くない映画でも、最後にどんでん返しがあるとか、ハッピーエンドになると良い映画だという印象を受けやすい。
これをピークエンドの法則などと呼ぶ。
この現象は人の印象にもあてはまる。人気絶頂期に亡くなった、ジェームズ・ディーン、マリリン・モンロー、エルビス・プレスリー、マイケル・ジャクソンがレジェンドになっているのもそのような理由からかもしれない。
そして、我らのスティーブ・ジョブズも例外ではない。
彼は生前、同僚を騙したり、暴言を吐いたり、社員を首にしたり、取引相手との契約を一方的にやぶったりと、経営者としての悪い評判もたくさんあったものの、アップルの絶頂期にこの世をさったために彼の評価は高い。
実際にアップルの業績を上げ、iPodやiPhoneをヒットさせた業績は大きなものだが、もし彼が生き続け、仮にアップルが将来衰退していった場合、彼のしたことは変わらないにも関わらず、今ほどの評価を受けるのかわからない。
彼はすでにこの世にいないので想像でしかものが言えないので、実際に生きている人ージョブズの好敵手として度々に引き合いにだされるビル・ゲイツーについて考えてみたい。
彼はジョブズ以上に人類に大きな影響を与えた人物であるはずだ。なんせ、マイクロソフトは世界全体の85%以上のPCのOSメーカーとして君臨しており、ゲイツはその創業者だ。
以前はMacユーザーがマイクロソフトが嫌いだとか、ゲイツが嫌いだと言うような話題を結構口にしたものだが、最近ではめっきりそんなことも言わなくなった。彼がMSから退いたのが主な理由ではあるが、現在PCよりも、iPhoneやiPadのようなモバイルデバイスの存在感が高いからだ(Macのシェアも上り調子だし)。
10年前PCが主流の時代に、もし彼が亡くなっていたら、世間は大騒ぎをしただろう。でも今ならどうだろう。そして10年後ならどうだろう。
彼が人類に与えた影響は大きかったことに変わりがないのだが、亡くなるタイミングで評価がかわるってのは皮肉なことだと思う。今となっては彼がすごい人だったと思い出してもらえても、レジェンドというステータスを得るのは難しいかもしれない。
人の記憶というのは本当にいやらしい。
マックメム店長 猪川紀夫
 
アップルのメモリーの残念なところ

警察とドライバーとMac互換機とライセンス

某ラジオ番組の投稿で「ネズミ捕りをしている時には対向車にパッシングなどをして、この先でネズミ捕りをしていると教えドライバーの味方をするが、高速道路でスピード違反の車を見ると、追いかけているパトカーを見てがんばれ!と応援をしたりたりしてしまう自分の行動が不思議」というものがあった。

人間は本能的に「社会のルールに従うべきだ」と感じて生活しているとされている。そして、ルールに従わない者はルールに従わせたい、ルールに従わない者は罰したい、という欲求をもっていることが研究でわかっている。

さて、前記の現象は、まず高速道路でのスピード違反の場合。

高速道路では通常ドライバーは100キロ前後で規則に従って、皆が足並み揃えるように走っているのだが時々、後ろから猛スピードで車のその流れを乱すように、車列をかきわけるように追い抜いていく車がある。

こういう車は大変危険なわけで、ルールを守っているドライバーからすると、ルールを守らないドライバーとっちめてやりたい感情がわいてくる。ゆえに自分に代わって、とっちめてくれるパトカーを応援するのは当然の感情だ。

では、警察がねずみとりでスピード違反の取締をしている場合、人はどう感じるか。

ねずみとりでの取締というのは、ドライバーがついついスピードを出してしまいやすいところを選んで行われることが多い。ドライバーがスピードを出すつもりは無いのに出やすい道をわざわざ選んで行うわけなので大多数のルールを守ろうとしているドライバーからすると、無理やり捕まえようとしている風に見えてしまう。

そのため、警察はやりすぎだぞ!ずるいぞ!汚いぞ!という感情が湧いてくる。つまり警察のやりかたは社会のルールにそっていないと感じ、そういうやりかたに抗議する意味合いもあって、他のドライバーを助けてあげようという気持ちが発生する。
さて、かつて1990年代中頃、MacOSのシェアは低迷しており、それを打破するためにAppleはMac OSのライセンス供給を行っていた。つまりMacの互換機が世に存在していたのだ。

ところがジョブズがAppleに復帰後、1997年にMacOSの互換機へのMacOS8のライセンス供給をしないと突然決めてしまった(この顛末はノビさんが書いたこちらのコラムに掲載さている)。

この頃Mac互換機メーカーはなんとかしてMac業界を盛り上げようと頑張っていたにも関わらず、ジョブズは彼らを”Appleの血を吸うヒル”と決めつけて一方的にライセンス供給を停止してしまった。余りのジョブスの横暴さに、Macユーザーは互換機メーカーへ同情心が強まった。

Mac互換機大手のPower Computing社は”警察に止められたドライバーが、警官に免許証(ライセンス)を見せるように言われている場面”(下の写真)のものを使い、Shit!(くそ!)と互換機メーカーの気持ちを適確に表現し、ユーザーは同情と共感をよせた。ちなみに自分たちはAppleよりもスピードを出しすぎたために捕まってしまったという言い分をさらっと主張しているあたりはさすが。

マックメム店長 猪川紀夫
 
プロジェクトN

アップルのロゴをちらっと見るとクリエーティブな人になれる。

サブリミナル効果というを聴いたことがあるかもしれない。
 
映画の1コマにコカ・コーラとかポップコーンの写真を入れると、映画館でのコカ・コーラとかポップコーンの売上が上がるというものだ(どうもこの実験は都市伝説的で実際の研究結果ではないらしい。実際にはサブリミナル効果はあるが、人を能動的に動かすような大きな効果は認められていない)。
 
ところが、それに似たような研究が報告されているのを最近知った。
 
それはアップルのロゴを意識が出来ない程度に素早く(13ms)を複数回見せた場合、見せられた人はクリエーティブな活動がアップするというものだ(ちなみに対照実験としてIBMのロゴでも行われているが、クリエーティブな活動はアップしなかった)。
 
この研究はマーケティングと行動経済学の先生によるものなのだが、アップルのマーケティングの成果として、一般の人は「アップル=創造的」という概念をもっており、アップルロゴが無意識にその人に働いてクリエーティブな活動を刺激した結果なのではないかということだ。
 
このサブリミナル(プライミング)実験では、自分の概念への無意識の刺激が自分のパフォーマンスに影響を与えるということが実証出来たわけだ。アップルユーザーとしては日々このことが起きていることを願っている(苦笑)。
 
ただし実験の当時はアップルの”Think Different”の広告が大々的に行われており人々はアップル=創造的と感じていたが、最近はiPhoneやiPadのCMが主流になってきているため、人々はアップル=創造的とは感じなくなりつつあり、この効果は徐々に薄れていくのではないかと述べている。うーん、残念。
 
参考文献:GRÁINNE M. FITZSIMONS TANYA L. CHARTRAND GAVAN J. FITZSIMONS*(2008)
Automatic Effects of Brand Exposure on Motivated Behavior: How Apple Makes You “Think Different”

マックメム店長 猪川紀夫
 
MacのメモリーテスターRember

多くのPCユーザーは、PCが好きだからPCを選んだわけではないのかも。

「多くのPCユーザーは、PCが好きだから・Macが嫌いだから乗り換えないということではない」と以前のブログで書いた。今回は「なぜPCユーザーが、Macではなく、PCを選んだのか」という話。
 
人はくだらない選択肢に影響を受けるという実験がある。
 
多くの人に以下のような質問をして統計を取った。
 
「あなた旅行会社の懸賞で海外旅行が当りました。旅費・食費等すべて旅行会社が負担します。あなたはどちらの旅行を希望しますか。」
1.パリ
2.ローマ
 
この場合、結果がだいたい半々にわかれるらしい。
 
そこで、1つの選択肢を追加してみた。
 
「あなたは旅行会社の懸賞で海外旅行が当りました。旅費・食費等すべて旅行会社が負担します。あなたはどちらの旅行を希望しますか。」
1.パリ
2.ローマ(朝食のコーヒーは有料)
3.ローマ(朝食のコーヒーは無料)
 
この場合3を選択する人が増えるという。2のようなマイナスのある選択肢が追加されたことで、マイナスのない3の価値が高いと感じてしまうためだ。何十万円の旅行の決定が、コーヒー一杯数百円で左右されてしまう。つまり、人はつまらない選択肢に影響を受けて意思決定をしてしまうという例である。
 
で、これMacとPCの選択にも当てはまるのかもしれない。
 
例えばパソコンを使用したことの無い人に以下の質問をしたらどうだろう。
 
「あなたはどちらのコンピュータを使いたいですか。」
1.Mac
2.PC
 
パソコン市場でのMacのシェアは10%以下なのだが、この質問であれば半々にわかれても良い気がする。いや、デザインだけみたらMacのほうを選択する人が多くても全く不思議がないように思える。
 
一方で、こんな質問ならどうだろう。
 
「あなたはどのコンピュータを使いたいですか。」
1.Mac
2.だっさいPC
3.しょぼいPC
4.ぶさいくなPC
5.そこそこイケてるPC
 
こんな風に言われれば、5を選びたくなるでしょ。Macユーザーの自分でもそう感じるw。実際の量販店の店頭で多種多様のPCがあるわけだから、その中から出来の良いPCに目を向けたくなるのは当然のことなのかもしれない。
 
マックメム店長 猪川紀夫
グーグルの研究が示すメモリーエラーの真実

人は値引きよりもキャッシュバックがお好き。

アップル・バック・トゥー・スクールキャンペーン

 

現在アップルでは大学生、高専生、専門学校生を対象にバック・トゥー・スクールキャンペーンをやっていて、期間中にMacを購入すると1万円のiTunesカードまたはAppカードをもらうことが出来る。(ちなみにアップルの学割は学生だけではなく「大学生、高専生、専門学校生の生徒の父母」や「小、中、高のPTA役員」も対象なので、Macの購入を考えている親御さんは一考の価値有り)
 
さて、なぜアップルは本体を1万円値下げしないで、1万円のカードをプレゼントするのか?理由をいくつか考えてみた。
 
1.ブランドを維持したいため。
アップルは値下げをするメーカーと思われたくないために、値下げはしない。でも販売促進のためにプレゼントを上げるのは可能だから。
 
2.お店が値下げをしない可能性があるため。
大学生活協同組合店舗でもMacが販売されているので、このキャンペーン期間中に定価を1万円値下げしてもらうために、アップルがお店に(約)1万円値下げして卸したとして、店頭で本当に1万円値下げしているか確認がとれない。お店が定価通りに販売して利益を1万円多く取ってしまうかもしれない。カードをプレゼントするのであれば、購入者に直接送ることが出来るので、その心配がない。
 
3.キャンペーンをしても全員が応募するとは限らないため。
値引きであれば確実に1万円利益が下がるが、iTunesカードのプレゼントであれば、応募に興味がない、面倒くさい、忘れたという理由で購入者全員がプレゼントを得るとは限らない。つまり応募が無かった分はアップルのマイナスとならない。
 
4.カードが使われない可能性があるため。
値引きであれば確実に1万円利益が下がるが、カードを紛失してしまったり、持っているだけで使用しない人がいるので、その分アップルのマイナスとならない。
 
5.1万円のカードのコストは7000円程度のため。
値引きであれば確実に1万円利益が下がるが、1万円のカードはiTunesストアやAppストアでのアプリ等の購入に使用されるため、アップルのコストは約3割の利益引いた7割で済む。
 
そして、今回のポイント!
6.人は値引きよりも、キャッシュバックのほうをうれしく感じるため。
以前「Macを感じる感覚は意外とテキトーって知っています?」で説明したが、人は小さな数字の変化には敏感だが、大きな数字にあまり敏感ではない。例えばスーパーで、定価150円の卵のがセールで98円で販売されていれば、その差はわずか50円でもすごく得した感じがする。
 
一方10万円のiMacが9万円になればうれしいはうれしいが、正直あまりぴんと来ない(1万円の値引きは卵の値引きの200倍の価値なのだが、200倍うれしいとは感じない)。こういう大きな買い物の場合、値引きのことよりも「大きな出費」に目が向いてしまう。つまり9万円も10万円も「大きな出費」にかわりがないので、その差を感じづらい。
 
ところが購入後数日経てばMacに支払った出費のことを忘れているので、アップルからカードが届くと「アップルは私にお小遣いをくれた!それも1万円!」と純粋に喜ぶことが出来る。これは「アップルは学生のお客様に対して優しい企業なんですよ」と強烈にアピールするための戦略なのだw。
 
マックメム店長 猪川紀夫
メモリーの最大搭載量の秘密

人は今のままが大好き。

乗り換えのプロモーションがあちこちで行われている。
 
auやdocomoからSoftbankに乗り換えると最高X万円の商品券がもらえるとか、ADSLから光に乗り換えるのに工賃が無料とか、プロバイダーを乗り換えるとXヶ月無料というようなものだ。
 
人は変わることが嫌いで、デフォルト(現在の状態)のままでいたいと考える生き物だ。
 
それは現状から変化して得るメリットよりも、現状から受ける恩恵を失うデメリットを嫌うためだ。以前「Macを感じる感覚は意外とテキトーって知っています?」で人はデメリットよりも、メリットが2~2.5倍であってはじめて吊り合うように感じると説明した。変化後よりも現状を良いと過剰に評価する感覚を「現状維持バイアス」と呼んだりする。
 
有名なのは交通事故で死亡した場合の臓器移植の話。運転免許にドナーになっても良い場合は意思表示をするというシステム(日本のシステムはこれ)の国ではドナーになってくれる人は少ないが、ドナーになるのがデフォルトで、ドナーになるのが嫌な場合は意思表示をするというシステムの国では大変高い率でドナーになってくれる、というもの。
 
生きる死ぬという深刻な話でさえ、「現状維持バイアス」が強く影響しているので、携帯やネットやプロバイダーという乗り換えても乗り換えなくても自分の人生に大きなインパクトを与えないような話であればさらに強く影響するのは当然と言える。
 
でも、企業はシェアを広げることが死活問題なので必死である。
 
そこで、ユーザーが乗り換えるとこんなに大きなメリットがあるということをアピールするために、高額な商品券を提供したりする。「え!そんなにくれるの!」とユーザーが驚くぐらいでないと乗り換えたいという動機にならないからだ(ここらへんは個人的にSoftbankは巧妙だと感じる。たぶん携帯事業に後から参入した企業としての正統な戦略なのだと思う)。
 
ユーザーからすると数万円の商品券はすごくインパクトがあるが、企業とすれば月に5000円程度支払ってもらえるような契約なら数カ月でもとがとれる。そして、一度乗り換えてもらえれば、今後よほどのことが無い限り「現状維持バイアス」で、契約を続けてくれることが予想できるので、長い目でみれば企業側は痛くないということになる。
 
この制度をうまく利用して、乗り換えジプシーのようなことが可能かなと思ったりもする。ただそういうことを調べている暇があれば仕事をしていたほうが賢いようにも思うのだがw。
 
マックメム店長 猪川紀夫
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