
- 人は2モデルだと選択が半々になる
- ハイエンドモデルを売りたいアップルはダミーで超ハイエンドモデルを投入。結果3モデルの中間のハイエンドモデルの販売を増やそうとしている
- 高価過ぎるiPhoen XRではこの戦略が通用しなかった
- iPhone 8は2モデルなのでローエンドがよく売れる
Macの営業戦略
1機種に3モデルの営業戦略
最近アップルは1つの機種に3つのモデルを用意することが増えました。
iMacの21インチモデル、27インチモデルともに3モデルあります。

またMacBook Airも3モデルあります。

2モデルだとハイエンドとローエンドの売上が半々(またはローエンドが多目の傾向)になることが予想されます。
利益率からすれば、アップルはハイエンドモデルを売りたいはず。
そこでアップルは、ダミーとして超ハイエンドモデルを用意して、”ローエンド”、”ハイエンド”、”超ハイエンド”という3モデルのラインアップにします。
すると、あら不思議、中間のハイエンドモデルが売れるようになります。
極端回避性の法則
人は、2択だと選択が半々にわかれますが、3択だと中間を選びたくなります。これは極端回避性という心理が働くためです。
一方でローエンドモデルは無駄かと言えばそうでもなくて、Macの入門機として手頃ですし、一般にMacは決して高くないというイメージを与える戦略として機能するかなと思います。
iPhoneの営業戦略
ストレージ容量別に3モデルを展開
iPhoneの営業戦略は何かというと、ストレージ(SSD)を容量別に3モデル用意しているところかなと思います。

iPhone XRは64GB, 128GB, 256GBというモデルでそれぞれの価格が約1万円づつ異なります。iPhone本体の価格が10万円前後に対してストレージを段階的に多く載せて1万円づつ高く販売できれば利益率としては最高です。
iPhone本体の価格には研究開発費・製造費・マーケティング費等々色々なコストが織りこまれていて、なんとかアップルは10万円に抑えてい(それでも高いとか言われる)います。
載せるだけで価格を10%上げられる”魔法の部品”SSD
一方、SSDというアップルが開発したわけでもない小さな部品をiPhoneにはんだ付けするだけで10%も価格をアップさせることができるのですから、アップルとしては大喜びだと思います。
iPhoneXRには極端回避性の法則は働かず
iPhone XRもMac同様に極端回避性の法則が働いて中間のモデルが売れているのではないかと予想しましたが、実際にはローエンドの64GBモデルが一番売れているようです。

個人的な推測ですが、ユーザーはiPhoneの本体の価格が高いことと、ストレージは64GBあれば十分と判断してローエンドモデルを選択しているのではないかと思います。
iPhone 8は2モデル
ちなみに一番売れているiPhone 8ですが、こちらは64GBと256GBモデルしかありません。

2モデルしかない選択肢であればローエンドを選ぶユーザーが圧倒的に多いということが、売れ筋ランキングからはっきりとわかります。
