サブリミナル効果
サブリミナル効果というを聴いたことがあるかもしれない。
映画の1コマにコカ・コーラとかポップコーンの写真を入れると、映画館でのコカ・コーラとかポップコーンの売上が上がるというものだ(どうもこの実験は都市伝説的で実際の研究結果ではないらしい。実際にはサブリミナル効果はあるが、人を能動的に動かすような大きな効果は認められていない)。
ところが、それに似たような研究が報告されているのを最近知った。
アップルロゴとクリエイティブな活動
それはアップルのロゴを意識が出来ない程度に素早く(13ms)を複数回見せた場合、見せられた人はクリエーティブな活動がアップするというものだ(ちなみに対照実験としてIBMのロゴでも行われているが、クリエーティブな活動はアップしなかった)。
アップル=創造的という概念を刺激した?
この研究はマーケティングと行動経済学の先生によるものなのだが、アップルのマーケティングの成果として、一般の人は「アップル=創造的」という概念をもっており、アップルロゴが無意識にその人に働いてクリエーティブな活動を刺激した結果なのではないかということだ。
このサブリミナル(プライミング)実験では、自分の概念への無意識の刺激が自分のパフォーマンスに影響を与えるということが実証出来たわけだ。アップルユーザーとしては日々このことが起きていることを願っている(苦笑)。
最近はアップルの効果が薄れているかもしれない
ただし実験の当時はアップルの”Think Different”の広告が大々的に行われており人々はアップル=創造的と感じていたが、最近はiPhoneやiPadのCMが主流になってきているため、人々はアップル=創造的とは感じなくなりつつあり、この効果は徐々に薄れていくのではないかと述べている。うーん、残念。
参考文献:GRÁINNE M. FITZSIMONS TANYA L. CHARTRAND GAVAN J. FITZSIMONS*(2008)
Automatic Effects of Brand Exposure on Motivated Behavior: How Apple Makes You “Think Different”
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