遠藤です。みなさんこんにちは。
「よく見れば ナズナ花咲く 垣根かな」
「よく見れば ナズナ花咲く 垣根かな」
これは、松尾芭蕉が詠んだ句です。
よく見ないと気がつかない、そんな小さな花をつけるナズナを垣根の下に見つけた喜びを歌ったものと思います。
どんな花でも美しいと私は思いますが、きれいな色を付けたり、大きな花を咲かせると人目を引きますのでみんなの注目を集めるようですね。
でも、道ばたに咲く小さな花たちも、私たちが彼らに寄って行ってあげることでその美しさに触れたり、時には小さな驚きを見せてくれます。
ナズナと同じくらいの大きさの花をつけるハコベ
ナズナではないのですが、同じくらいの大きさの花をつける植物にハコベがあります。
これがハコベです、日本全国の草原や、道ばたに分布し、花は3月から9月頃まで咲きます。ですから比較的だれでも、いつでも花を見ることができる植物です。
しかし、実物を見たことないと思われる方も多いのではないでしょうか?
それは、芭蕉の言うところの「よくみれば」が無いからですね。
ハコベの花びらは何枚?
さて、この植物、おもしろいところがあるんですよ。
みなさんは、ハコベの花びらは何枚だと思いますか?
ええっと・・・1,2,・・と数えられた方は10枚!と思われたと思います。
実は、植物で10枚の花びらを持つ植物はあまり無いのです。
園芸植物をのぞけは一般に植物の花びらは3,4,5枚が普通です。
もしも、3,4,5枚でない場合は何らかの「トリック」がそこに隠されています。
トリックの最も良くあるケースは「萼(ガク)が花びらのように変化している」というケースです。
でも、ハコベにはちゃんと萼(ガク)がついています。
さて、ハコベの場合はどんなトリックなのでしょう?
はこべの花の秘密
ちょっと小さい花ですが、はこべの花を分解してみましょう。
わかりましたか?
1枚だと思っていた花びらは実は2枚で1つの花びらだったのです。
ハートが深く切れ込んだような花びらだったのですね。
この花びら、きれいですね。私も知識として知っていましたが、実際手にとって分解してじっくりと観察してみるとまた違ったかわいらしさがありました。
もしも、ハコベが大きな花を持っていたら、きっと、恋愛成就のお守りになりそうだと思いませんか?
お守りは知っている人が少ないほど成就されやすいかもしれませんよ。
私はハートの花びらを1枚手帳の間に挟んでみることにしました。
みなさんの恋も成就しますように。