遠藤です。みなさんこんにちは。
八ヶ岳はもう、紅葉の季節の始まりでした。(2002年9月10日記述)
私にとって今年最後の移動教室は、もう秋の装いでした。
移動教室では子供たちとハイキングコースを歩きながら話をしたりするのですが、いろいろ話をしたなかで、一番興味を持ってもらえた話に「木の年齢を調べる方法」の話があります。
みなさんは、木の年齢を知るには、どうしたらいいと思いますか?普通は、木を切って、年輪を調べれば、わかります。
木を切らないで木の年齢を調べるには
では、木を切らないで木の年齢を調べるにはどうしたらいいでしょうか?
すべての木に当てはめることはできないのですが、日本の木は、毎年冬になると冬芽を作って冬眠するため、冬眠したところが「節(ふし)」となります。
ですから、節と節の間だの枝が1年間に延びた部分、ということになります。
そこで、木の枝をよく見て、節の数を枝先から、根元に向けて1年目の節、2年目の節・・・と順番に数えていくと樹齢がわかります。ただし、幹が太い高年齢の木は数えるのが難しいかもしれません。
わかってしまうと簡単なのですが、子供たちに教えると、みんな喜んで木の年齢を数えていました。
いくつか例を挙げてみます
文字だけではわかりにくいかもしれませんので、いくつか例を挙げてみたいと思います。
まず、このマツの写真を見てください
節を数えてみよう
さて、このマツの枝は何歳でしょうか?どこに節があるのかに気をつけてみてください。
青い矢印が節ですので、この枝は5年目の枝、すなわち5歳だということがわかります。 木全体の年齢を知りたい時にはこのままどんどん幹の節の数も数えていき、最終的に地上まで行き着いた時がその木の年齢と言うことになります。
リョウブの木の樹齢は?
つぎの写真は、リョウブです さあ、今度は下の答えを見ないようにして、考えてみてください。
どうでしたか?答えは下にあげておきます。
こちらも5年目(5歳)の枝でしたね。みなさんはわかりましたか?
普段何気なく見ている木でも、年齢を推定するという観点で観察するとハイキングに出かけた時も、街路樹を見る時でもちょっと楽しくなるのではないでしょうか?
移動教室が終わってしばらくして、子供たちが移動教室の感想文を書いて送ってくれました。「家の木の年を数えたら、63さいでした」と書いてくれた子がいました。
自分の家に生えている木の節をいっしょうけんめいに63個まで数えているかわいい姿を想像しながら、感想文を読みました。移動教室で勉強したことを家に帰ってからも何らかの形で活かしてもらえているようでうれしくなりますね。