遠藤です。みなさんこんにちは。
これから秋にかけて、くだものがおいしい季節ですね。
果物(くだもの)というと、甘いのが普通ですが、果実(かじつ)というと、キュウリやトマトなども入ります。小学校でみなさん習いましたよね。
忘れちゃいましたか?
種子+子房の成熟したもの(果肉)=果実
という風に表すことができます。
種子というのにも説明がいるかもしれませんね。
種(たね)や実(み)は植物の言葉ではなく、国語の言葉ですので植物の果実を指すこともありますし、時にはお寿司のしゃりの上に乗っているものや、おにぎりの中に入っている物も指しますよね。
種子というと植物の用語ですので胚珠(懐かしい響きですね)が受精後になるものだけに限られます。
図にしてみると
こんな感じになります。
ちょっと難しいですか?
似たもの同士という意味では「果実(かじつ)」と「果物(くだもの)」がペアになり、「種子(しゅし)」と「種(たね)」がペアになります。
果物(くだもの)、であれば、必ず果実(かじつ)ですが、その逆は正しいとは限らず、種子(しゅし)あれば必ず種(たね)ですがその逆は正しいとは限りません。
その語の含む範囲の大きさを図にすると
こんな感じになります。
もう1つよくこんがらがってしまうのに、野菜とくだものというのがありますよね。
こちらは、全然学問としての植物とは関係ありません。
一般的なイメージとして、リンゴや、イチゴや、レモンは果物、ナスや、トマトは
野菜・・そんな漠然としたイメージをきちんと分ける方法を考えてみました。
「野菜・果物検索表」
質問1 食べる部分は |
甘くない・・・・・・・・・・・質問2へ |
甘い・・・・・・・・・・・・・質問3へ |
質問2 その植物は |
1年で、枯れてしまう・・・・・野菜 |
何年も生きる(木になる)・・・質問3へ |
質問3 食べる部分は |
果実・・・・・・・・・・・・・果物 |
果実以外・・・・・・・・・・・野菜 |
こんな感じでどうでしょうか?
何気なくこれは野菜、これは果物・・と思っていたものも、こうやって検索表を作ってみると、自分が何を基準にして物事を分類してきたのかがわかります。
農林水産省では、果物と野菜の区別は木か(果物)、草か(野菜)で単純に分けてしまっているそうですので、ここで考えた分類表とは異なります。
このように、ものを2つに分けながら分類する表を「検索表」といいます。検索表の選択肢はかならず2つに別れており、その質問は対になっていないといけないことになっています。3つに別れているものや、質問が対になっていないものは検索表とはいいません。
これらの表を心の片隅において八百屋さんでいろいろ確かめてみてくださいね。
そして、検索表の例外や、自分の考える野菜・果物検索表ができたら是非教えてくださいね。