ヤマハがワイヤレスイヤホンをリリース
ヤマハが初の完全ワイヤレスイヤホンを発売しました。これまさにアップルのAirPods Proの影響です。
アップルが業界のリーダーを目指す
アップルがAirPods Proをリリースした時に業界のリーダーとなって市場を引っ張っていくぞ!という気概を感じました。
そう感じた理由は2つあります。
価格が高いこと:市場が育つ
1つ目は価格です。
税込みで3万円ほどのイヤホンはアマチュア向けには高価です。なんせ中華製のAirPodsそっくりさんが2〜3千円ぐらいで販売されているのですから。
この件は以下にまとめてあります。
ヤマハのような大手の音響会社がこういうアマチュア向けのイヤホン市場に参入するのに、相手が数千円の製品ではコストが見合いません。
でも、AirPods Proが3万円という価格を掲げてくれたので、アマチュアユーザーは「良いイヤホンというのは3万円ぐらいするもの」という認識になったわけです。この価格帯であれば、ヤマハは参入してもコストが見合うと判断したことでしょう。
実際に今回発表したノイズキャンセリング機能をもったモデルは2万5千円ということで、AirPods Proよりも若干安い価格設定になっています。
もしアップルがAirPods Proが世に出していなくて、ヤマハがノイズキャンセリング機能をもったモデルを2万5千円で出しても誰も買わなかったと思います。
市場のリーダーが少々高めの価格設定をするというのは、市場全体のために重要だということです。
この戦略は1980年代にナイキがやりました。これでバスケットボールシューズの市場をリードする存在となりました。
ハイエンドモデルの投入:ユーザーが育つ
2つ目はハイエンドモデルの投入です。
アップルは既存のAirPodsにノイズキャンセリング機能をつけたハイエンド機種を投入しました。これによって、良い音はどのようなものかという基準を作ったわけです。
AirPods Proが身近な存在になることでユーザーの耳が肥えるわけです。
今後、ユーザーはAirPods Proと比較して音が良いとか悪いとか判断することが出来ます(これまではBOSEのようなメーカーが高額で良い製品を出してもマイナーな存在なので比較対象になりませんでした)。
ヤマハのような音響メーカーは音に関する特別のノウハウがあるわけで、良い音をつくる技術がいかんなく発揮できるわけです。
安売りで勝負とかではなく、音質で勝負が出来ることは実力のあるメーカーとしてはありがたいことだと思います。
まとめ
アップルのような影響力のあるメーカーが、ハイエンドモデルを投入すると市場が広がるといういい例でした。