kyokucho/宮田健の気分はブルースカイ:第34回 日本のディズニーは本当に安泰?(その1)

気分はブルースカイ

こんにちは、kyokuchoです。日本でも最近頻繁にCMが流れている映画「マスター・アンド・コマンダー」について、CMと本編があまりにも異なることからJAROから指摘されるというお話がありました。この映画のCMは、子供が戦争にかり出されるという悲劇?みたいな印象を受けますが実際はかなり違うようです。そんなCMをつくったのは作品を日本で配給するブエナ・ビスタ・ジャパン。何を隠そうトンデモ邦題をつけることで有名?なディズニー系の配給会社です。今までこのコラムでは本国Disney社のことを取り上げてくることが多かったのですが、今回は日本のディズニーについて。

日本での活動は、映画配給、グッズ展開、インターネット系、放送、テーマパーク運営などがあげられます。映画配給は上記のブエナ・ビスタ・ジャパンが担当していますが、以前も書いたように日本では本国とはちょっと異なる戦略?で展開することが多く、本国での予告などを見ているとその差がよく分かるかと思います。上記の映画も批判されていますが、まもなく公開される「ブラザー・ベア」も本国予告と日本の予告では印象が異なるのがよく分かるかと思います(というか・・・日本版のはネタバレかなり含むような気が・・・)。特に、映画配給をすると同時にこの会社はタイアップ戦略をとるため、その作業と予告編の(変な)編集がこの会社の仕事なのではないかと思っています。なんとなく、Appleの本社と日本法人の関係と似た印象が(つまり、よけいなコトするなって話で(笑))。今回のマスター・アンド・コマンダーにせよ、昨年のリロ&スティッチCMにせよ、本編と無関係の「泣ける」CMで人が呼べると思っているのであれば、確かに一回は「だませる」かと思いますが、CMと印象が違ったことで感じる裏切られ感のせいで次からは見てもらえないと思うんですが・・・。

また、日本で独自の展開を見せているのがインターネット系。ディズニー関係の事業というと、DisneyBBがあります。これはディズニーのキャラクターを通じ、主にPre-School層をターゲットにした知育系のコンテンツのようです。もうちょっと上の世代についてもディズニー・ワンダーランドなるオンラインのサービスがスタートしており、さらに今後も新たなサービスを開始する予定とのことです(余談ですが、このディズニー・ワンダーランドを作った会社は、パソコン初期ユーザーには懐かしいあのT&Eソフトです。そこをディズニーが買収しました)。ただ、このサービス、これといったウリがあまり無いのが玉にキズ。ディズニーファンが集まる私のサイトでは未だにこれについてのインプレッションが全く届かないことから、おそらくほとんど会員数が伸びていないのではないかと思います。いくらディズニーキャラクターが登場するとはいえ、インターネットでのキラーコンテンツにならないというのが正直なところでしょう(もしこれを体験しているという家族がいましたら是非感想を)。無料で体験できる部分については、私3月末にフレッツに移行しますんでそのうち報告します(報告する価値があれば、ですが・・・)。何にせよ、インターネットでお金を取る、というのは難しいですね。

そして昨年11月18日にスタートした日本版ディズニー・チャンネル。ここについては以前も書いたのですが、その成果はどうやら芳しくない模様。番組の傾向を見ると本国版のそれとほとんど変わらないのですが、やはり日本ではミッキーやプー色が期待されているのではないかと思います。私自身は結構気になるチャンネルではあるんですけどね。

と、ここまで書いていて分かるように、実は日本でのディズニー関連各社の活動はいまいちぱっとしないことがよく分かるかと思います。映画はまだヒット作に恵まれているとはいえ、インターネットでの事業もヒットせず、kyokucho自身かなり期待していたディズニー・チャンネルも大きな話題にならないという状況。だけど、日本でのディズニーの印象はなにか、と聞かれたらおそらくほとんどの人が「勝ち組」という印象を持つでしょう。その理由はもちろん「東京ディズニーリゾート」。そのお話は、また次回。

では!
(kyokucho/宮田 健)

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