いろいろなPC
PCユーザーは様々なメーカーから様々な組み合わせのPCを選択することが出来るが、Macは数種類のモデルからしか選択出来ない。そのため「PCユーザーは幸せで、Macユーザーは不幸」とPCユーザーがMacユーザーを蔑むことがあるが、一言でそう言えるほど人は単純な生き物ではないということがわかっている。
ジャムの実験
「ジャムの試食販売」実験という、その業界では有名な実験がある。
「あるスーパーで6種類のジャムを試食して食べてもらった結果、30%の人が購入した。
次に4倍の24種類のジャムを用意して試食してもらったところ、3%の人しか購入しなかった。」
というものだ。
メーカーの立場としては、選択肢を増やすことでお客様のより細かいニーズに対応出来て、販売が増えると考えがちだが、実際には人は選択肢が増えると、何を購入して良いのか迷って決断が出来なくなるという習性がある。
Macは選択しやすい
その後の研究結果から、人は7(プラマイ2)つのまでの選択肢なら選択が出来るのだが、それ以上になると選択を迷うことがわかっている。
で、Macの機種を検証してみると以下の通りである。
デスクトップ:Mac Pro/iMac/Mac mini 3種類
ラップトップ:MacBook Pro/MacBook Air 2種類
全部あわせても5種類である。
そして、それぞれの機種で選択できるモデル数は
Mac Pro:2.8QC/2.4QCx2/2.66-6Cx2 3種類(+オプション7種類)
iMac:21インチx2モデル/27インチx2モデル 4種類
Mac mini:2.3/2.5GHz 2種類
MacBook Pro:13インチ(2.4i5/2.8i7GHz)/15インチ(2.2i7/2.4i7GHz)
/17インチ(2.4i7GHz) 5種類(+オプション2種類)
MacBook Air:11インチと13インチ 2種類(+オプション2種類)
と、ユーザーが極めて選択しやすい数になっている。
ジョブスの判断
一時期のアップルはとにかくモデル数を増やすことに躍起になっていた(Perfomaシリーズは凄かったw)感じだが、ジョブスがアップルに戻ってから、彼は徹底的にモデルの種類を絞った。ジョブスはこの実験結果を知っていたのは明白だ。あっぱれジョブス!である。
で、PCユーザーは結局選択肢の多い中から迷った末になんとかPCを購入して、前回の「お古のMacと購入したMacの満足度」からも、後々後悔の念にさいなまれる可能性が高い。
よって、この観点から「選択肢の少ないMacユーザーは逆に幸せなのだ」と言えると思う。
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