こんにちは、kyokuchoです。
こういう文章を書いていると、「さぞやいっぱいディズニーランドに行ってるんでしょうね」と思われるかもしれません。実際のところは皆さんが想像しているほどではなく、だいたい年に1回行けばいい方でしょうか(それでも平均以上なんじゃないかと思いますが)。一時期は年間パスポートを購入し、それこそ月に3回は行ってました!という時代もあったのですが・・・そういう時代を通り越してしまった人の東京ディズニーランド感というのを今回はネタにしていきたいと思います。
私が東京ディズニーランドに通い詰めていたのは1996年ころ。社会人になって数年で金銭的にも自由になったときでした。「年間パスポート」なんてふつう買いませんよ、と皆さん思うでしょう。私もそれまではそう思ってましたが、たまたま引っ越した先が数駅しか離れていなかったこともあり、思わず買ってしまったわけです。よく「そんなものを買っても年に数回しか行かないでしょ?」と言われるのですが、実際のところはこの年間パスポートを購入してからというもの、近所に買い物に行く感覚で入園するようになってしまいました。人間、ライフスタイルなんて思いがけないことで変わってしまうものだと思いました。
ただ、そのおかげで「東京ディズニーランド」が持つ魅力は減ってしまったような気がしています。ふつう、ディズニーランドというとなかなか行けない場所、行ったら100%元を取るぞ!というまで気合いを入れて、朝から晩まで楽しむ場所だったはずだし、これを読んでる多くの方はいまもそうだと思います。しかし、一度年間パスポートのような「何度でも入れますよ」というチケットを持ってしまうと、一回一回の印象が実に薄くなってしまうんですね。
先々週になりますが、クリスマスの東京ディズニーランドを久しぶりに見ようと、急遽思い立って遊びに行ってきました。日本のクリスマスシーンを引っ張ってきた東京ディズニーランド。東京近辺のクリスマスデコレーションが年々早くなるのはここの影響を強く受けているんじゃないかと思っています(ハロウィンが浸透しはじめた頃というのもここがイベント開始したのとほぼ一致しますしね)。過剰とも言えるクリスマスの雰囲気にかなり楽しむことが出来たのですが、やっぱり最初に東京ディズニーランドに来た頃の驚きもありがたさも無くなってしまった感があります。
それを強く感じたのが、現在行われているかなり本格的なステージショー。実は、私が東京ディズニーランドにどっぷりとハマる原因になったショーの「続編」としてリファインされたもので、ビデオ等では続編がいっぱい出てはいるディズニーですが、パークのショーとしては実に実に珍しいものとなっています。スタートして半年近くになるのですがなかなか行く機会がなく、今回やっと見ることが出来たわけなのですが、やっぱり最初に見たときの感動とはほど遠いものとなってしまいました。確かに素晴らしい出来ではあるのですが、満足できなかった、というのが率直な感想でした。
こういったエンターテイメントというのは、「飽き」との戦いなんだと思います。東京ディズニーリゾートが常に新しいアトラクションをオープンしていかなければいけないのは、常に新鮮な驚きを提供しないとリピーターがつかないからでしょう。しかし、人間の知的好奇心というのは恐ろしいモノで、底なし沼のようにどんどんと新しいエンターテイメントを吸収し、それに慣れてしまう。以前「ブタ以上のものをブタで?」でも書きましたが、ウォルト・ディズニー本人は続編を作ることを嫌っていました。それは同じ方向のベクトルでは、2回は知的好奇心を揺さぶることが出来ないということを知っていたからなのかもしれません。
その点、日本のパークはあの手この手でリピーターにするための努力を怠っていないのは素晴らしいと思います。ハロウィンやクリスマスといったスペシャルイベントを定期的に、かつ切れ間なく運営する姿は本家でも見られない特徴だと思います。果たして後発となる香港ディズニーランドでここまできめ細やかなリピーター対策を行えるかどうかは正直疑問。リピーター率が9割を軽く越えると言われる東京ディズニーランド、1回行くと次の年の同じ頃にまた来たくなるのはそんな努力からなのかもしれません。
残念ながら私の場合、5年ほど前の年間パスポート購入によるあまりに過剰な頻度で東京ディズニーランドに行ったことにより、たいていのことでは驚かなくなってしまいました。先ほどのショーも初めて見る人には感動をもたらすかもしれないけど、ハードなリピーターを一度やってしまうと、感動にも慣れてしまうのか、と悲しくなってしまいました。東京ディズニーランドが悪い訳じゃなく、自分が悪いんですけどね。これは本当に残念なこと。何事もほどほどにするのが一番なんじゃないかと強く思ってしまいました。あのころの新鮮な驚きをもう一度体感したいなあ、というのは年を取った証拠なんでしょうかね。
では!
(kyokucho/宮田 健)