遠藤のモバイルガーデン:郵便局の木? タラヨウで葉の寿命を探る

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遠藤です、みなさんこんにちは。
 
みなさんは植物を葉に注目して二つに分けるとしたらどう分けるといいと思いますか?

これは答えがたくさんありますよ。

例えば、一枚の葉が一枚でできている単葉と、一枚の葉が複数枚の小さなパーツでできている複葉とか、葉の縁がギザギザのものと、つるんとしているものとか。(鋸歯があるものと、全縁のもの、などといいます)いろいろ考えつくと思います。

答えはこれだけではありませんよ。まだまだあります、もっと何か思いつくことはありませんか?

冬に木を見たとき、葉が落ちてしまうタイプの木と、冬でも葉が青々している木がありますよね、そのような木をそれぞれ、落葉樹と、常緑樹といいます。

落葉樹の葉と、常緑樹の葉とを比べると一般的に常緑樹はより厚く、色が濃く、葉の表面がクチクラと呼ばれるロウのような層で厚く保護されています。

葉の寿命は落葉する葉の寿命は簡単にわかりますよね、冬にはみんな落ちてしまうわけですから、寿命は一年です。

では、常緑の葉はどのくらいの寿命なのでしょうか?

この間近所の郵便局に行ったところ、このような看板を見つけました。
 

郵便局の木なんておもしろいですね。何でそういう風に呼ばれるのでしょうか?

郵便局の木の本当の名前はタラヨウといいます。
 

ちょっと聞きなれない名前ですが、この木は常緑の葉を持ち、葉の裏に釘などのとがった堅いもので字を書くと引っかかれた傷口を保護するために樹脂が出されます。その樹脂が黒い色をしているために葉の裏に字を書いてからしばらくすると、ひっかいて書いた字が浮き出てくるのです。

文字の浮き出た葉を葉書にたとえて「葉書の木」とか、「郵便局の木」などという名前ができたものと思います。

さて、この郵便局の木をよく見ると、誰かさんのいたずら書きのなかに、日付が入っているものがありました。
 

この葉は、2000年5月23日に落書きされたみたいですね、今年は2003年7月ですからこの葉は約3歳以上であることがわかります。

私は常緑の葉ももって2年位だと思っていたので、結構寿命は長いんですね。

では、常緑と落葉、どっちの生き方が良い生き方なのでしょうか?

植物の生き方としては、葉にしっかりと投資をして長く使った方がいいのかもしれませんが、乾期があると葉からどんどん水分が逃げていきますから葉を持つことで自分の命も危なくなります。

ですから、どうせ乾期に落としてしまう葉には十分に自分の資源を割くともったいないという考えで、落葉する葉はあると一般的に考えられています。

また、寿命が短いので虫に食われたときのダメージが小さいなどの利点も落葉する葉にはあります。

どちらの生き方にも有利な点、不利な点があり、一概にどちらが良いとは言えないようです。

常緑の葉をじっくり使って生きるタイプ。落葉の葉を使い捨てにして効率よく生きるタイプ。人間にも当てはまりそうなタイプ分けですね。あなたの生き方はどちらのタイプに近いですか?
 
 
 

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