kyokucho/宮田健の気分はブルースカイ:第21回 ハッピー・アニバーサリー

気分はブルースカイ

こんにちは、kyokuchoです。来年はMacの20周年ということで、20周年記念Macの噂が出てきていますね。静かで熱くなくて所有欲を満たされるようなものいいなあ。Powerbookを手に入れたばかりなので買えないけれど。ということで、今回は記念日についてのお話を。

ディズニー関係の記念日でもっとも大きなイベントになるのはいつかご存知でしょうか?それは、この前書いた日本版ディズニーチャンネルのオープン日でもある、11月18日、そう、この日はミッキーマウスの誕生日。。。。ちょっとまった。単なるアニメーションのキャラクターの誕生日っていったい何?

1928年11月18日に公開された「蒸気船ウィリー」でミッキーマウスは口笛とともに登場し、その後1995年に公開された「ランナウェイ・ブレイン」までの120作品に出演、75年たった今も大活躍しているのは皆様もご存知の通りでしょう。このように、ディズニーのキャラクターの誕生日は、基本的は「彼らのメジャーデビューとなった短編映画の公開日」となります。

と、今軽く書いた誕生日の定義ですが、この「メジャーデビュー」とは何でしょうか?これ、結構曖昧な定義で、「初出演」ではなかったりするのがポイントです。ミッキーマウスのメジャーデビューは先にもあげました「蒸気船ウィリー」なのですが、実際にはこの作品の定義はミッキーの声もウォルト自身が吹き込んだ「トーキー初主演作」。実際にはそれ以前に「プレーン・クレイジー」「ギャロッピン・ガウチョ」の2作品がサイレント映画として作成されていたため、「蒸気船ウィリー」は初主演作ではないのです(ちなみに2作品はその後トーキーとしてリメイクされて公開されました)。この辺が「メジャーデビュー作」としているゆえんとなります。

ところが、誕生日に関してはまた不思議なエピソードを持っているキャラクターがいます。ミッキーと人気を二分している、「かしこいメンドリ」でメジャーデビューしたあのドナルド・ダックです。彼の誕生日は上記の作品の公開日である1934年の6月9日。公式にもこの日が彼のアニバーサリーとなっているのですが、疑惑の短編作品が存在します。それはその名もズバリ「ドナルドのバースデー」。この作品では彼の甥っこのヒューイ・デューイ・ルーイの3人がおじさんであるドナルドに誕生日プレゼントを渡す計画をしているのですが、その誕生日である日を「3/13」と言っているのです。そうなると、彼には誕生日が2つ存在していることになりますね。ほかにも、グーフィのようにいろいろな文献によって誕生日が若干異なる場合があったりします(Disney A to Zというこの業界の百科事典によると、「ミッキー一座」の公開日1932/05/25が有力)。

まあ、この誕生日って言い方はあんまり正しくないんじゃないかと私は思います。もちろん、キャラクターを擬人化して誕生日をつけて、という考え方はいいとは思うんですが、あまりヒートアップしていくと普通の人がついて行けなくなります。一時期は東京ディズニーランドでも大々的にミッキーやドナルドの誕生日を祝っておりましたが、こういう日はパーク内がかなりマニア度が高い特異日になっており、その日に行くことはあまりお勧めしません(実際最近はあまりそういうイベントをやらなくなりました)。それにこの定義を突き詰めて考えると、極論を言えば「3匹の子ぶた」や「7人の小人」ってみんな同じ誕生日?ってっことになってしまいますからね(ものすごい余談ですが、3匹の子ぶたは193’3’年公開、白雪姫と7人の小人は193’7’年公開と覚えやすい年になってます)。どちらかと言うと、ハッピー・バースデー、というよりは、ハッピー・アニバーサリー!というのが正しいのかもしれませんね。

とはいうものの、もしこの11/18に東京ディズニーランドなどに行かれる方は、遠くから「Happy Anniversary, Mickey!」と心の中で思ってあげてください。そして、同じように「Minnie, Too!」ともお願いしますね(そう、この二人は同じ作品でメジャーデビューを飾っています)。

では!
(kyokucho/宮田 健)

タイトルとURLをコピーしました