kyokucho/宮田健の気分はブルースカイ:第31回 がんばれ、ディズニー!

気分はブルースカイ

こんにちは、kyokuchoです。

さて、前回のを見直してみたものの、Disney社にとって明るい材料が全くない内容にちょっと悲しくなってしまいました。ビックプレイヤーが動いた、という内容だったのでいろいろな記事が出るだろうなと思っていましたが、早速舌戦が始まったと思ったら口火を切ったのはあのスティーブ・ジョブス。開口一番「会長のセンス疑う」。同感同感。しかもこれがいちいち的確なコメントでファンとしては頭が痛い(笑)。今まで別々のものだと思っていたMacとディズニーがまさか1つのニュースで語られるというのは、私としてはとても不思議な感じがします。ただこの記事、、ジョブスもウォルト・ディズニーの精神を尊敬している、というコメントがとてもうれしくもありました。まだまだディズニーの精神は無くなっていないはず。ということで、この暗い状況でも応援すべき材料をDisney社から引き出してみたいと思います。

まず、Disney社が持つ大きなアドバンテージは、なんと言っても彼らの持つポリシーの高さのたまもの、テーマパークです。遊園地ではない新しいカテゴリーを作り出したのはウォルト・ディズニーの力だと思っています。アメリカでは9.11による影響からか低迷を続けていますが、世界最高レベルのエンターテイメントを提供できる会社であることは間違いありません。たとえばアトラクション。ディズニーのアトラクション制作能力はおそらく世界最高でしょう。彼らの仕事で賞賛すべきは、遊園地で運営されているような絶叫マシンをそのまま作るのではなく、それにストーリーをつけることで非現実な世界まで作り出すというところかと思います。たとえば、東京ディズニーシーへ2006年にやってくる「タワー・オブ・テラー」(PDF)なども、よくあるフリーフォール式の絶叫マシンなのですが、このアトラクションはそこ(もちろん、落ちるところ)に至るまでに、霧深いハリウッド・タワー・ホテルのエントランスをくぐり、ホコリと蜘蛛の巣だらけのロビー、何もしゃべらずにこちらを睨むホテルマン、そしてエレベーターに乗るときは「・・・降りたいという人は手を挙げて(の直後にドアを大きな音で閉め)手遅れだ!」と、マジで子供が泣き出しそうな演出。こういった細かいノウハウはまだまだディズニーの十八番ではあります。

そして、ライブショー。これはここ10数年もの間最先端を行っていると思います。特にロスのディズニーランド、およびウォルト・ディズニー・ワールドで行われている「ファンタズミック!」は水や火を使った、とても無料とは思えないスケールのエンターテイメントです。ロス、もしくはフロリダのパークに行かれる際には、必ずこのショーを見てください。「ディズニー」に対する考え方自体が変わることは間違いないです。フロリダに住んでいたころ、遊びに来る友人の、これを見たあとの驚きの顔を見るのがとても楽しみでした(笑)。ディズニーに対する知識が無くても100%満足させることの出来るショーとなっている点も、敷居の高さを感じさせない内容となっています(そういう意味では、東京ディズニーランドのショーは敷居が高くなってしまって、なんだかマニア向けになってしまったなあ、と感じます)。それに、ウォルト・ディズニー・ワールドには今日本でも大旋風の「キダム」で有名なシルク・ドゥ・ソレイユの常設シアターもあり(こちらは有料ですが)、まさに「リゾート気分」を満足させることのできる数少ない場所を提供している企業です。

もちろん、これらアトラクションやショーなどのテーマパーク運営には、新しいコンテンツを作るための元となる「自社で作った映画」を作り出すことが必要ではあります。ですが、「パイレーツ・オブ・カリビアン」など昨年はこのテーマパークから映画を作り出して成功したという実績もあります。映画→アトラクション→マーチャンタイズのスパイラルだけではなく、新たな道もきっと見つかるはずです。がんばれ、ディズニー!

では!
(kyokucho/宮田 健)

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