【乾燥機】長雨で思う。日本の家庭で乾燥機がなぜ普及しないのか。後編:乾燥機の導入の問題点

乾燥機が日本で普及しない理由

米国の乾燥機

前回、乾燥機のメリットについて書きました。

こんな便利な家電なのになぜ日本でほとんど普及していないのでしょうか?

それは以下の2つの問題があるからではないかと推測します。
 

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問題1:ブレーカー

乾燥機は、簡単に説明すると髪の毛を乾かすドライヤーの巨大なものです。

髪の毛を乾かすドライヤーの消費電力が1000ワット前後ですから、衣服を乾かす乾燥機はその3〜5倍の3000〜5000ワットになります。つまり米国仕様の乾燥機を導入したら、一般的な日本の家庭のブレーカーは落ちてしまいます(苦笑)。

日本のブレーカー事情

日本は国内の電力を制限するため?に、家庭に基本料金別のブレーカーを設けています。

ブレーカーは瞬間的(同時に)使用できる電気量(電流)の最大値なのですが、大きくすると基本料が上がるので、一般家庭では30〜50Aぐらいのブレーカーになっていると思います。

このブレーカーシステムのために乾燥機が導入出来ないわけです。

米国の乾燥機は強力なので、量にもよりますが衣服は30分前後で乾きます。なので、電気の総量としては数時間使い続けるエアコンよりも少ないのですが、瞬間的に大量の電気を消費するので使えないことになります。

水道なんて、短時間に大量の水を使っても問題がなく、使った水の量で料金が請求されるのに、電気はその瞬間に使える電力量に制限があるところが悩ましいところです。

ちなみに日本になぜこのような制限があるかと言えば、日本が資源がない国ゆえに発電量に限度があり、各家庭で使える電力量を制限しないといけないというような国策なんでしょうね。

米国にはアンペア制限は存在しない

私の知る限り、米国では各家庭での電力の制限がありません。

アパートなどでの詳細はわかりませんが、自分が住んでいた戸建てには分電盤があり、メインのブレーカーは100Aぐらいな巨大なもので、その下に各部屋毎の20A程度のブレーカーが10個ぐらいある感じでした。

写真をググってみましたらこんな感じです。

分電盤

残念ながら、日本でもこれぐらいのブレーカーがないと乾燥機は難しいということなんでしょうね。
 

問題2:排湿用ダクト

乾燥機は衣服の水分を蒸発させるわけなのですが、蒸発した水分を外に逃さないといけません。これをきちんと逃さないと、乾燥機の内部の湿度が100%近くなり乾燥しなくなります。

米国では洗濯機を置く場所に水道の蛇口とともに、乾燥機用の配管が必ず用意されています。

日本は自宅がカスタムメイドでない限り、乾燥機用の配管などあるはずもなく、もしやろうとすればスポットエアコンのように窓の一部から排出しないといけません。

かつて自分は日本で家庭用乾燥機を持っていたことがあるのですが、とくに排湿用の配管はありませんでした。

で、どうなるかと言えば、乾燥機が置いてある洗面所が蒸発した湯気で多湿になるわけです。そして、壁が結露してかびだらけになりました(苦笑)。
 

結論

ということで、日本は先進国で裕福な国だと言われていますが、乾燥機がないという点においては後進国だなと感じます。

根本的に電力問題を解決できない限り、残念ながら乾燥機の普及はありえないなと思います。

強いて言えば、都市部ではガス乾燥機が普及する可能性はあるんですけどね。


 
 

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