【素人整備】 W203 722.6系エンジン ATミッションプラグソケット交換やってみた。コツ紹介

w203プラグソケット交換のコツ

W203の722.6系エンジンのATミッションプラグソケット交換なんていうマニアックな情報が必要とされるのか甚だ疑問なのですが、自分の体験が誰かのお役に立てればと思い記録を残して起きます。

ちなみに自分はクルマの整備の経験はほぼありませんが、こんな人間でも出来るのですから、ちょっと整備をかじったことがある人なら楽勝だと思います。ただし、素人の記録ですから修理を保証するものではありません。あくまで自己責任でお願いします。

なお、少々前置きが長いので、忙しい方は、取り付けのコツだけお読みください。

前書き:ATオイル交換

自分の乗っている2002年ベンツC180(W203前期モデル)、走行距離5万2000kmのオートマチックミッションオイル(ATオイル)の交換をしました。

数年前からATオイルパンからオイルが微妙にたれているのを知っていたのですが、ATオイルを交換するとATが故障するみたいな話があったので放置していました。そんな折、知人の「ATオイルを交換してシフトチェンジが良くなった」という話に背中を押されて自分も交換することにしました。

ATオイル交換については以下の海外のYoutuberの動画を参考にしました。

自分の場合はオイルパンのドレインボルトがびくともしなかったので、負圧式のオイルチェンジャーで上抜きを行い、オイルパンを取り外し、オイルパンとマグネットを清掃して、新しいガスケットを装着したオイルパンを取り付け、その後オイルを注入しました。

おっかなびっくりで試運転に近所をぐるっと周りましたが、結果として大成功。シフトチェンジがスムースになりました。

決して難しい作業ではなかったのですが、この作業を自分ひとりで行ったので6時間仕事となりまして、なんとか終わらせることができたと安心したわけです。

翌日、オイル漏れがないことを確認するためにクルマのサイドに這いつくばってオイルパンを覗きこんで見てみると、なんと数滴オイルが垂れてきていたわけです。これにはさすがにショックを受けました。6時間作業はなんだったんだという感じです。

ガスケットの取り付けが甘かったのか?とも思い、クルマの下に潜って漏れているもとをチェックしてみると、どうもATミッションプラグソケットが原因の様子。ネットで調べてみるとこれは722.6系エンジンの定番の故障なのだとか

前日に取り外したガスケットはそれほど硬化しておらず、柔いガスケットでもオイル漏れがするのかと不思議に思っていたのです。
 

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ATミッションプラグソケット交換を決断した背景

結論から言うとATミッションプラグソケットを交換しました。

うまく交換出来て正直ホッとしています。うまく出来てしまえばなんてことはないのですが、交換前に大きな懸念がありました。

それは、プラグソケットはATとコンピュータをつなぐパーツなので、取り付けが失敗するとクルマが動かなくなる可能性があるということです。

ATオイル交換は失敗しても、うまくシフトチェンジが出来なくなるだけ(それはそれで大変なことなのですが)で済みますが、プラグソケット交換の失敗の場合には完全にクルマが動作しなくなるわけですからビビります。

そのため「オイル漏れは直せなかったが、オイル交換がうまくいったからこれで終了することにしよう」と自分に言い聞かせたのです。

しかし、その後衝撃的な事実を知りました。

このプラグソケットのオイル漏れを放っておくと、ケーブルに沿ってオイルがミッション用のコンピュータ側に流れ込んで故障を引き起こすのだとか。

実際に動画でオイルまみれになったコンピュータが映しだされていて驚きました(どの動画が見たか失念しました。もしかするとW203ではなかった可能性があります)。

ミッション用のコンピュータの故障だとある日ある時突然クルマが立ち往生するわけです。高速道を走っている時、渋滞の時、家族旅行をしている時、などに立ち往生したら目を当てられません。また、コンピュータの交換となると10万円とも20万円とも言われる費用がかかるようです。

それだけは避けたい!こうなれば、やるしかない!と、意を決して交換作業を行ったわけです。

ちなみに自分のおすすめのパーツやさんはSOLです。

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購入したプラグソケットはこちらです。
 

プラグソケット交換時の具体的な懸念点

プラグソケット交換前に具体的に懸念していたことは以下のことでした。

1.プラグソケット交換時に、AT側のプラグのオスのピンを曲げることは無いか?

プラグを外してわかったことですが、オスのピンはそれなりに太く、固くしっかりとしたものでした。表現が難しいですが、ちょっとした釘のような感じで、そうそう簡単に曲がるような材質ではありませんでした。ですので、オスのピンが曲がるという可能性はまずはないと考えて良いと思います。
 

2.プラグソケットを正しく圧入することが出来るのか?

実際にやってみて、この作業が一番てこずりました。コツについて後述しますので、それに従って行えば決して難しいことはありません。 
 

3.プラグソケットを正しくネジ止めできるのか?

プラグソケットがプラスチックなので、ネジを締めすぎるとプラグソケットを割ってしまうのでないかと心配をしていましたが、実際のプラグソケットを見てプラグソケットが割れないように加工されていました。ねじを締める部分(内部)に金属のプロテクター?があって、特定の位置までネジを締め込まれるとそれ以上に締め付けられないように設計されていました。ですので、適当な力で締めてきつくなったらそこでストップという感じで良いかと思います。
 

W203 プラグソケットの仕組み
W203 プラグソケットの仕組み
W203 プラグソケットの仕組み

取り付けのコツ

必要なツール:7mmのロングソケット(狭いのでラチェットがあるのが望ましい)

7mmのロングソケット

基本的なやりかたですが、最初の動画の7分25秒ぐらいから解説があるので参考にしてください。

コツその1:取り外したプラグソケットのOリングを取り外し、Oリングなしでプラグソケットを一度装着してみる

まずは、プラグを取外します。これは簡単です。プラグソケットの縁にある回転する白い(オイル漏れしていると茶色くなっていますが)ロック機構を反時計周りに120度ぐらい回すと、カチッというクリック感とともにプラグが外れてきます。そうしたらプラグを軽く引っ張れば抜けます。

次にプラグソケットの内側中央のネジを空回りするまで緩めます。ここまですればプラグソケットを引き抜けます。

プラグソケットを引き抜いた後、古いプラグソケットのOリングを取外し、一度元の場所に挿入してみてください。Oリングがないので抵抗無しで一番奥まで入るはずです。

その位置まで新しいプラグソケットが圧入されることになるので、覚えておくとか印をつけておくと良いと思います。 

コツその2:新しいプラグソケットのOリングを取り外し、Oリングなしでプラグソケットを一度装着してみる

次に新しいプラグソケットからOリングを取外し、新しいプラグソケットが古いプラグソケットが入った位置まで挿入できるか確認してください。

もしこれがうまく装着出来ない場合、部品が異なるとか、部品に問題がある可能性があるので、古いプラグソケットと比較して違いがあるかどうか確認しましょう。
 

コツその3:新しいプラグソケットにOリングを取り付け、Oリングなしで挿入出来た位置まで押し込む

新しいプラグソケットにOリングを取り付けて、Oリングなしで挿入出来た位置まで押し込んでください。

Oリングが抵抗になるわけですからそれなりに結構な力で押し込む必要があります。作業スペースも狭いので力がかけづらいのですが、プラグソケット全体を均等に押し込んでみてください。

Oリングがなかった位置まで入ったら、ネジを締めていってください。

後はソケットを挿入し、プラグソケットのロック機構を時計回り120度程度クリック感があるまで回してください。ロックされてソケットが抜けなければOKです。

以上です。

おまけ:取外したプラグソケット

2つあるOリングのうち小さいほうが劣化して切れていました。こうなったらオイルが漏れるのは当然です。

722.6系エンジンのプラグソケットのOリングの劣化によるオイル漏れは定番ということで、対策として新しいプラグソケットOリングは黒い別の素材に変更になっています。

W203 オイル漏れのプラグソケット
W203 オイル漏れのプラグソケット

 
 

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