中学生の英語の授業
自分の年代は、中学生になってはじめて英語という科目がスタートしました。
小学校では全ての授業を担任の先生が教えていましたが、中学生からは専門の先生が教えるようになります。よって英語は英語の先生が教えるわけです。
自分のいたクラスの英語の授業は大学を卒業したての新しい女性の先生が教えてくれることになっていました。
ただ、初回の授業は何かの理由でその新しい先生がいらっしゃなかったため、ベテランの英語の先生が代わりに授業をしてくれました。
新人の女性の先生が登壇
そして2回目の英語の授業ではじめて、その新人の女性の先生が教えに来てくれました。
そして、その先生が授業を始める前に英語での呼び方について説明をはじめました。
「私は先生でTeacherです。皆さんは生徒なのでPupilです。」
この説明にある生徒が「先生違うよ、生徒はStudentだよ。最初の授業でそう言っていたもん。」と文句を言ったのです。
これに対して「いえ、Pupilであっています。」と20代前半でものしずかな感じの先生が、この時ばかりは毅然と応えました。
そして、先生はPupilとStudentの違いを説明しはじめたのですが、多くの生徒が「Student」を連呼して先生の説明をさえぎり、授業が進まなくなってしまいました。
たぶん若いその先生は、大学卒業するまでの10年間英語学習の中で、生徒をPupilと呼ぶべきだという彼女なりの哲学があったのだと思います。
しかし、英語など全く知らない自分を含んだ中学生40人がそれを完全に否定してしまいました。
先生は”生徒をStudentと呼ぶ”ことを了承しなければ授業を続ける方法がなくなってしまいました。先生は渋々そのことを了承したのです。
無知は怖い、無知が集まるとさらに怖い
英語の専門家に向かって、英語のことを全く何も知らない中学生が自分たちが正しいと言い張ってそれが通ってしまったわけです。
大きくなってからそのことを時々思い出しては”無知というのは恐ろしい、無知な人間が集まるとさらに恐ろしい”と感じています。
さて、昨今はネットで多くの人の声が集まりやすくなっています。よく理解はしていけれどなんとなくそう思うという印象でものごとを判断する人、他の人がそう言っているから自分もそう思うという人が増えているように思います。
で、菅内閣の支持率が70%超えだとか。う〜ん、何を評価するとそのようなすごい支持率になるのか自分にはよく理解できないんです。
もちろん自分は政治や経済の専門家でもなんでもないんですけどね。