人の運転する量産車での新記録
いや〜、この動画を観て純粋にすげって思うものの、一方でクルマが吹っ飛ばないかとヒヤヒヤして観ていました。
なぜかと言えば、このスピードであれば、ちょっとしたものを踏んだらノーズが浮き上がって、あっという間にクルマが空中をくるくると回転して大破するからです。
以下はドラッグレースの様子ですが、イメージとするとこんな感じで浮き上がり、着地してもスピードを落とすすべがありませんから、停止するまでただただ転がり続けることになります。
こうなったらドライバーは死を覚悟しないといけないと思います。
テストコースの危険性
この計測が行われたのはテストコースということなのですが、左側が林になっています。木の枝とか、小動物が飛び出してこないとも限らないわけで、そういう対策はどうなっていたのか不思議です。
そのようなものを排除するような特殊なシステムがあれば別ですが、もしなければこのテストドライバーは冒険家さながら決死の覚悟で運転していることになります。
クルマ以外の高速移動する乗り物
高速で移動する乗り物と言えば、まず新幹線を思い浮かべますが、新幹線は時速300km前後で走るわけです。ただ、新幹線はクルマと違い、線路がありハンドル操作を間違えることはありません。また高架ですからレールの上に障害物が乗る可能性も低いわけですから浮き上がる心配もほぼ皆無です。
リニアモーターカーも時速500km程度で走りますが、こちらももちろんレールがあります。
逆に浮かび上がるものとしては飛行機でありますが、飛行機はだいたい時速200〜300kmという低速で離陸できてしまいます。
ですので、クルマで時速480kmで浮かないように走るというのは並大抵のことではないわけです。
記録更新と自動運転
メーカーとしてクルマの性能の良さをアピールできますから、新記録は望ましいことなのでしょうが、本当にそれが必要なのかどうか素人目には疑問です。実際に一般人がそんなスピードで走る機会などないわけですし。
最近ではAIによる自動走行が一般的になりつつあります。今回の記録がAIによるものであれば将来性として価値がありそうですが、人の運転ではドライバーを死の危険にさらしただけのように思います。
人の判断による運転の限界は色々なところで起きています。老人がアクセルとブレキーを踏み間違えるような単純なミスもそうですし、高速で走る電車がブレーキのタイミングを誤ってトラックにぶつかるようなこともそうです。
最近はセンサーが充実しており、コンピュータも高速処理が可能で賢くなってきているわけですから、自動化出来ることは自動化して人の判断に頼らない技術が確立されるといいなと、このテストを観ながら感じた次第です。