秋葉原のお店を歩き回って買ったMy First Mac

昔の秋葉原

秋葉原にあった合理的なお店 STEP

こんなリツイートをしました。

秋葉原に1990年代にSTEPというパソコンショップがありました。なかなかユニークなお店で、

  • 「説明しない」
  • 「展示しない」
  • 「交換しない」
  • 「解約しない」
  • 「無料サービスはしない」
     

という5つのNOを掲げていました。その上、挨拶さえ制限されていたようです。それなので、お客が店に入ってきても「いらっしゃいませ」もなければ、出ていく時に「ありがとうございました」もありませんでした。

その成果なのか、確かに近隣ショップよりもMacの価格が安かったように覚えています。
 
ただ挨拶もないので、人はそれなりに混んでいるのに店内はほぼ無音。店員はモクモクと何かしらの作業をしていて殺伐とした感じでした。お客は店員に相談はできないので、中級者以上でないと製品を買えない雰囲気でした。

秋葉原の至るところで売られていたMac

今ではアップル製品はアップルストアと量販店でしか販売されていませんが、スティーブ・ジョブズがアップルに戻ってくるまでは、Macは秋葉原にあふれていました。
 
上記STEPはもとより、ソフマップやLaoxでもMacが販売されていました。また、秋葉原の路地を入った小さなお店に、かなり値引きされた値段のMacが山積みされていることも多かったです。

情報は脚で稼ぐ

私がMacを最初に購入したのが1993年なのですが、その当時はネットなど無いのでMac LifeやMac Power等Macユーザーを対象とした雑誌の刊末にある雑誌広告を舐め回すように見て、少しでも安いお店を探したものです。
 
しかし、秋葉原は日々価格が変わります。雑誌広告の情報というのは印刷して世に出てきた時には古くなってしまうので、実際の情報は秋葉原に行って確認するまでわかりません。
 
広告ではセール中となっているものが、実際にそのお店を尋ねるとすでに完売していたり、値上がりしていたりすることはよくありました。
 
現在のようにインターネットで情報収集するようなことは出来ませんから、実際に秋葉原に行くしか本当の情報を入手することが出来ませんでした。
 
Macも他のPC同様、価格設定も自由だったので、安いMacを探すために秋葉原をひたすら歩きまわりました。ネットで情報を得られませんから、自分の脚が頼りでした。

ついに自分のMacを手に入れる

結局、秋葉原を半日歩き回って、一番安いお店で自分のMacを購入することにしました。機種はQuadra 700。一緒にアップルの12インチのモニター、StyleWriterII(プリンター)、そしてLogitecのCDドライブを購入しました。
 
価格は全部で70万円弱。クレジットカードは受け付けていないお店だったので、現金で支払いました。当時の夏のボーナスがこれで消えました。

念の為に領収書を頼みましたが「保証はレシートで大丈夫だから」と領収書はもらえませんでした。店主が収入印紙代をけちっていることが見え見えでした。そんな怪しいお店でした。
 
この当時自分は車を持っていませんでしたので、荷物を自宅まで宅配で送ってくれるように手配しました。しかし大金を出したのに、本当にMacが届くのか心配で、配達当日までどきどきしていました。

妻と大喧嘩

Macが届く日は会社を休んで(苦笑)Macを受け取りセットアップしました。モニターをつなげて、本体が起動するのを確認して、プリンターをつなげて、CDドライブをつなげて、正常に動作することを確認しました。
 
そんなことを数時間やっているといつのまにか夜になっており、妻が会社から帰宅しました。
 
Macを購入したことはあらかじめ言っておいたので、Macが無事に届いたことを喜んでくれたのですが、いくらで購入したのかを聞かれて、素直に70万円と言った瞬間に妻が豹変しました。

 妻「こんなもんに70万円も使ったの!」
自分「買っていいって言っただろ!」
 妻「こんなもんが70万円もするんだったらOKしなかったわよ!」
自分「いや、これは70万円でも安いぐらいだ!」
 妻「ボーナスは貯金するつもりだったのに、どうすんのよ!」

その後妻は3日間ぐらい口を聞いてくれませんでした。
 
こんな話をすると特殊な例のように聞こえますが、この当時のMacユーザーはMacの購入でだいたい夫婦喧嘩をしていたようです(苦笑)。ま、それぐらいその当時Macは高価だったということです。 

まとめ

今のMac Proが高いっていっても、まだまだかわいいものです(嘘)。
 

 
 
 

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