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《今だから明かせる秘密》PowerBook 2400cとNUpowr G3 for 2400の開発秘話 第10話(最終話)

PowerBook 2400とNUpower G3

PowerBook 2400cの最大搭載メモリー量は?

PowerBook2400cが発売された当時、2400c用の一番大きなメモリーモジュールは64MBでした。一方で同時期に発売されていたPowerBook 3400には128MBのメモリーモジュールが装着可能でした。

そのためPowerBook 2400c用の128MBモジュールを作って欲しいという!というメモリーメーカーへのユーザーの働きかけが起きていました。メモリーメーカーも一生懸命やっていたと思うのですが、難航していました。それもそのはず、PowerBook2400は128MBをサポートするようには設計されていなかったのです。

PowerBook 3400のメモリースロットはフルサイズのメモリーモジュールを装着できるだけの物理的なスペースがあったのですが、2400cは本体の物理的な制約からメモリーはフルサイズが装着できませんでした。ですので、当初2400cの最大メモリーが64MBであるのは物理的な制限だと考えられていました。

96MBのモジュールをみせてもらう

ある日、日本IBMのエンジニアの方が、特別なメモリーモジュールを見せてくれました。それは96MBのメモリーモジュールでした。

彼曰く「アップルには内緒で隠してありますが、PB2400cは1バンク32MB分を余計に認識します」とのこと。

96MBを自作する

彼に96MBのモジュールの作り方を教えてもらいました。

作りはシンプルでした。既存の64MBのメモリーチップの上に同じサイズのチップを亀の子のように載せて、それを下のチップにはんだ付けします。

唯一14pin目だけは下のチップにはんだ付けせずにジャンパーして行きます。そしてそのジャンパー線をメモリースロットの接点にはんだ付けします。ただ、それだけです。

2400用メモリーモジュール
2400用メモリーモジュール基盤

幸いNewerはもともとメモリーメーカーであったので、2400c用メモリーチップが在庫にありました。それをもらってきて、はんだ付けをしました。それが以下のような感じになりました。

2400用メモリーモジュール表
2400用メモリーモジュール裏

96MBモジュールのためには表側を亀の子にするだけでOKです。裏面を亀の子にして、既存のはんだ付けしてあるメモリーを取り除くと、最大で128MBにすることが出来ます。

96MBモジュールの商品化を提案

自作はうまく行き、正常に96MBを認識しました。

そこで、96MBのモジュールをNewerで製造・販売するように社長に提案しました。G3カードと一緒に販売すれば間違いなく売れるという確信があったからです。

ところが、この提案は却下されてしまったのです。というのも、Newerではすでにメモリーの製造から手を引いていたことと、万一製造しても日本市場向けのメモリーがどれだけの数量が販売できるかわからずリスクが大きいこと、などが理由でした。

Newerが作らないのなら他社につくってもらおう

Newerが作らないのだったら、この事実を眠らせておくのはもったいないと考えました。日本のPowerBook 2400cユーザーは64MBよりも大きなメモリーモジュールを待ち望んでいたからです。

日本のPowerBook 2400cユーザーのためにも、是非他社で開発してもらおうと考えました。

そこで、128MBモジュールを開発していた日本の某メーカーにこっそりと96MBまで認識するという事実を話しました。ただし守秘義務違反になりそうだったので、ピンアサインまでは教えませんでした。

その後、このメーカーは自力で調査して96MBモジュールの開発に成功しました。その当時2400ユーザーが使用していた96MBモジュールはこのメーカー製のものでした。

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