iPhoneが及ぼす影響
iPhoneはもともとは携帯電話の進化版として発売されました。発売当時は世の中にスマホという概念がありませんでした。そのため、iPhoneは世界的に大ヒットしました。
ただ、アップルはiPhoneによって携帯端末以上の大きな副産物を得ることになりました。
その副産物というのが...
- 携帯ゲーム端末
- コンパクトデジタルカメラ
- MP3プレーヤー
です。
ゲーム端末の衰退
携帯ゲーム端末というと、任天堂DSやSwitchやソニーPSP・Vitaが有名です。
ゲーム端末は多くの台数を販売できるかが重要です。シェアを大きくすれば業界標準になり、人気のゲームが揃うようになります。
そこで端末の利益をあまり取らずにユーザーが買いやすい価格にして、シェアを確保する戦略をとります。
任天堂3DS:累計約2400万台 価格:2万円前後
任天堂 Switch:累計約900万台 価格:3万円前後
プレイステーションVita:累計約580万台 価格:2万5千円前後
ところが、iPhoneの場合わずか1年間で全世界で2億台以上も販売します。
そして価格は5〜10万円前後とゲーム端末の2〜4倍の価格です。この価格のため、CPUもGPUも世界最高峰のチップを使うことが出来ます。
そのチップを最大限に活用するようなゲームがたくさんリリースされています。それも無料だったり、数百円だったりします。
ユーザー心理として、ゲーム端末は3万円でも高いけど、iPhoneは6万円でも高くないと感じています。
iPhoneでゲームが出来るため、わざわざゲーム端末を買ってゲームをする人が減りました。
ゲームのハードウエア業界にとって、iPhoneは太刀打ちできない相手なのです。
コンデジの衰退
最近発売されたiPhone 11で、いかに簡単にきれいな写真がとれるかが話題になっています。
東京ディズニーシー
— ちゃん★ (@mickey2017d) September 23, 2019
Tokyo Disneysea
iPhone11 Proの目玉であるナイトモードを使って撮ってみました📱
これはスマホの新常識‼️
iPhone 11に任せば失敗作を減らせそうですね
Night scape photo with iPhone11 Pro new feature “Night mode”
“Pro” quality photography always with you#iPhone11Pro pic.twitter.com/Lwpq0EGvmA
iPhoneXとiPhone11 Pro(Night mode)での比較を撮ってみました。
— Appleのマメ/キャッシュのマメ (@jetdaizu) September 24, 2019
シャッター速度は7秒
ある程度暗い場所でないと、3秒以上は選択できない仕様です。
撮影が楽しいとは、まさにこのこと。これだけでもiPhone11買う理由になりますよ pic.twitter.com/mLEiy7mPhT
これまでカメラメーカーはレンズを大きくしたり、高倍率のズーム機能を入れたり、高感度のCCDを使用してきました。
カメラメーカーとしては、スマホのおもちゃのようなカメラに負けるわけがない、と思っていたと思います。
ところが、アップルはiPhoneを複眼にして、それをソフトウエアで合成するすることにしました。
そのため、逆光でも、暗いところでも、手ブレがあっても、自動で補正することが出来ます。素人がプロなみの写真を手軽に撮ることが出来るようになりました。
これはデジカメでは出来ないことです。iPhoneが発売された当初はコンデジを使っていたユーザーも、今ではiPhoneだけで十分という考えになりました。
MP3プレーヤーって何?
以前はiPadをはじめとするMP3プレーヤーを作っているメーカーがたくさんありました。ところが今ではSONYぐらいではないでしょうか。もうスマホ、iPhoneで音楽を十分に持ち運ぶことが出来ます。
また最近では、音楽も配信で聞く時代ですから、MP3プレーヤーがオワコンになりました。
その他の絶滅危惧種
DVDプレーヤー、電子辞書、電卓、電子ブックリーダー等々。もうわざわざこのようなものを買わずにiPhoneで事足りてしまう世の中となりました。
このような業界で働いていた人たちは淘汰されてしまうことになるのでしょう。