遠藤のモバイルガーデン:海辺に生きる グループ越えた共通性

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遠藤です。みなさんこんにちは。

藤沢と鎌倉をむずぶとても短い路線を運転する江ノ島電鉄という鉄道会社があります。先日、その江ノ島電鉄(江ノ電)に乗って海を見に行きました。
 


江ノ電はご存じない方もいらっしゃると思いますが、1999年9月に桑田佳祐監督が撮影した「稲村ジェーン」の舞台となった「稲村ヶ崎」はこの江ノ電の駅名なのです。

江ノ電は海辺のごく近くや、民家の間を縫うようにして通り、窓の景色を見るだけでも楽しいところでした。

私はその「稲村ヶ崎」で降りて、海辺を散歩しながら歩いてみることにしました。
 

海辺というのは遮る物もないので日光はたくさんあるし、海ですから水もたくさんあり、海辺の気候は暖かいと言いますから植物の生長には最高の気候のように思いませんか?

ところが実際歩いてみると、植物はまばらで、背の低い物ばかりで、しかも半分枯れながらやっと生えているような植物が多いのに気がつきました。

海辺の環境をよく考えてみると・・

「遮る物がない」と言うことは、「常に突風にさらされている」と言うことだし、「水がある」と言っても、塩水は植物はそのまま使うことはできませんし、波をまともにかぶったら植物の体内の水を吸い取られてしまうかもしれません。

「日光がたくさんある」というのも、逆に言えば、常に体内の水を吸い取られて慢性的な水不足となるかもしれません。また、砂地が主体の海岸では栄養がみんな流れていってしまいます。

こんな風に考えると、

常に強風が吹いている。
日光が強く当たる。
水が不足している。
肥料となる物がない。
寒暖の差が激しい。

こうした環境は海辺以外にどんなところを思い出しますか?

そう、「砂漠」です。

植物の楽園だとはじめ思っていた海辺の環境は実は「砂漠」の環境に近かったのです。

では、海辺で植物たちが生きて行くにはどんな工夫をしていけばいいでしょうか?
 

トベラ
シャリンバイ
ハマヒサカキ
ツワブキ

 海辺の植物を3種撮影してみましたがこれらの植物は全く違うグループに属しています。
しかし、葉の表面がつるつるして光っていることに注目してください。さらにこの3種はみんな葉が厚いのです。

葉の表面をつるつるした層(クチクラ層)によって覆い、葉を厚くすることによって水分の蒸発を防いでいるのです。

全く違ったグループに属しているこれらの植物たちは海辺に生きるための努力をしたところ、種の違いを越えて似たような形(工夫)になったと考えられます。

また、強風に耐えるには背を低くして、そして、根を地下深くまで張ったり、風でとばされないように植物同士がマット状に固まって生育する種もあります。

植物はたくさんの種がありますが、それぞれ相談して決めるわけでもないのに結果として同じやり方をしてしまう例は海岸の植物だけではなくいくつもあります。

特に、砂漠や、海辺、高山と言った植物が生きるのに厳しい環境では植物の生きられる方法が限られてきてしまうので、それぞれの工夫が似てきてしまうようです。

さて、海辺にいるのは植物だけではありません。昆虫たちも厳しい環境の中でがんばって生きています。

上に示した植物の葉は葉の縁がくるっと丸まっていますよね、そのくるっと丸まった縁をそっと開いてみてください。そこにきっと小さな昆虫たちが強風から逃れてつかの間の休息を取っているのを見つけることができるかもしれません。

これから海にゆく、ということはあまりないかもしれませんが、初日の出を見に海へゆくときなどに観察してみるのもおもしろいと思います。

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