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最近古い新海誠監督作品に低評価が多い。角田光代さんのインタビューにその理由を知る。

彼女と彼女の猫

新海誠監督作品の評価

現在、飛ぶ鳥を落とす勢いのアニメ監督といえば新海誠監督かと思います。
 
その新海監督の「君の名は。」以前の作品、言の葉の庭、秒速5cm、ほしのこえ等々、最近アマゾンでの低評価が増えているように感じます。
 
例えば低評価のコメントは以下のような感じです。

2017年4月1日
ストーリー的には、底の浅さにうんざりした。背景はきれいだけど、人物画は下手。詩をアニメ化したよう。原作者は書いているうちに自分に酔っぱらっちゃった感じ。

2017年9月2日
声優の人の声が小さすぎて、周りの効果音なので何を言っているのか全然理解出来ないそして、最後まで見たが内容が下手すぎて全然分からない。

角田光代さんの小説と倫理観

キクマガというラジオ番組(Podcast?)で、角田光代さんのインタビューを聞いた時に、新海作品の低評価の理由がわかったように感じました。

角田光代さんがこんなことを言われていました。

あまり必要以上に自分の本が売れてしまうと変なことになってしまうんです。
 
自分が想定している部数であれば、読者は過去の自分の本を読んで来てくれた人たちなので、本の決まりごとをわかってくれています。
 
しかしそれが自分でも把握できないほどに売れてしまうと、「主人公はなんで不倫をしているの?」みたいな正義感をもちこんでくるようになります。
 
小説は善悪を決めるようなものではないので、そういう意見には困ってしまいます。

新海作品の倫理観

自分は新海監督は日常の風景を描きたい監督なのだと思っています。そのために、ストーリーを作り、音楽を載せているに過ぎないのではないかと解釈しています。

それも初期の頃(というか、言の葉の庭ぐらいまでは)ほぼ一人で予算も時間もない中でなんとかやりくりしていたように思います。

だから、起承転結がある劇的なストーリーというわけにもいかないし、ジブリのようなキャラデザインや動きにもなりません。時には他の作品に似ているカットや演出があったりしますが、それは新海監督自身が演出を考える時間や予算がなかったんだなと良いように解釈しています。

初期からのファンはそれをわかっていて、新海監督のファンになっています。

だから、最初は同人作品だったのが、ちょっとずつ作品が長くなり、声優さんやアニメーターを起用できるようになり、ミニシアターで上映されるまでになりました。そうやって新海監督が少しずつビジネス的にも成長されていることがファンはうれしかったのです。

ところが、「君の名は。」を見て新海監督をはじめて知ったひとたちは、そのクオリティーみたいなものを以前の作品にも求めてしまうわけです。

確かにこれまでの新海監督の作品作りの環境や予算がどうであったにせよ、プロとして作品をリリースしているのですから、そういう人たちの期待する気持や、それに反してがっかりする気持ちもわかります。ゆえに低評価がついてしまうのもわかります。

でも、初期からのファンから言わせてもらえば、新海作品のストーリーをとやかく言ったり、キャラデザインや表情について文句を言うのはお門違いで、純粋に素敵なカットを愉しめば良いのです。だって新海監督でしか表現できないカットがたくさんあるのですから。
  

で、自分が一番好きな作品はこれ

彼女と彼女の猫

1999年に会社勤務しながら、手書きのアニメしかなかった時代に、たった一人で、Macを使ってこの作品を作ったのですから、尊敬せずにはいられません。
 
 

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