MacのFinderの画面はデスクトップ、Windowsは壁
昔から、MacのFinderの画面は「デスクトップ」と呼ばれています。これはもともとMacの画面を机の上に見立てていて、その机の上にファイルを置いたりフォルダーを置いたりするという概念だったからです。
ちなみにWindowsの基本画面は窓のある壁のメタファーになっています。その壁にウィンドウを開いていくというイメージです。
デスクトップでのアイコンの位置
そしてMacの場合フォルダーやファイル等アイコンが右側に揃えられていきます。
右側に揃えられるのは「右利きの人が机の右側に書類を置くから」という話を聞いていたのですが、よくよく考えるとこれについて疑問がわいてきました。
アップルのコンセプトはユニーバーサル
アップルはもともと、全てのMacのデザインを左右対象(ユニバーサル)に作ってあります。これはデスクトップもラップトップも同じコンセプトです。右利きの人も左利きの人も等しい使い勝手であるべきだと考えているからです。
初期のPowerBookからトラックボールの位置やクリックボタンの位置が中央にあるように設計されました。
またデスクトップで使用するマウスは1ボタンで右手でも左手でも同じ操作が可能でした。
アイコンを中央に並べることが出来ない以上、右利きの人は右側、左利きの人は左側にアイコンが並ぶようにオプションを持てば良いのではないか、例えばFinderの設定でいづれかを選ぶようにすればいいだけではないのか。
しかし、アップルがそうしていないということは、右利きも左利きも右側にアイコンを揃えることがユニバーサルであるとアップルは考えているということです。
ちなみに”Dock”は、左・真ん中・右と選択出来る仕様になっています。
iPhone/iPadではアイコンは左→右
さて、Macのアイコンを考える上で、アップルの他の製品について考えてみました。
主力製品のiPhoneとiPad。これらは、アイコンが左上から右に向かって揃えられます。これもMac同様に固定されていて、アイコンを右側から揃えるオプションはありません。
つまりiPhone/iPadにとってアイコンの左から右に揃えることが自然であるとアップルは考えていると言えます。
MacとiPhone/iPadのアイコン配列の違い
実は、MacとiPhone/iPadのアイコン配列を比較する上で、コンセプトが全く違うというに気づきました。
それはMacは右上→右下にタテ方向にアイコンが整列していくのに対して、iPhone/iPadは左上→右上にアイコンが整列していくところです。
これでハッとしました。この並べ方は、文字の書く方向と同じなのです。
人はタテ書きをする時には右上から下へ、ヨコ書きをする時は左上から右へ(例外としてはアラビア文字)書いていくわけです。これは右利き、左利き関係ありません。
つまりアイコンを文字として捉えれば、人の文明が出来てからずっと慣れ親しんだ「右上から下へのタテ書き」「左上から右へのヨコ書き」の向きだったわけです。一番無理がない自然のに受け入れられる方向だったわけです。
おまけ
Windowsのアイコンが左揃えなのがちょっといやーんな感じがするのは、その流れに従っていないせいなのかもしれません。