ショックな出来事
久しぶりに遊んでみようと、押入れにしまってあった《液晶化したMac Classic》をひっぱりだしたんです。
すると、異臭がするわけです。当初防虫剤か何かのニオイが移ったのかなと思ったのですが、液晶画面にしわのようなものが出来ていました。
この角度だとわかりづらいので、上からの角度からも見てください。
このオレンジの丸の部分に斜めのゼブララインが入っているのがわかるかと思います。
液晶モニターの上に接着剤のようなものがくっついている感じなんです。剥がす手段がなさそうなので、紙やすりで削ってみました。最終的には細かいコンパウンドで磨いて上げれば画面の光沢は戻ると考えたわけです。
それで、液晶モニターを取り外して、400番の紙やすりで削ってみました。
こんな感じになってしまいました(泣)
ビネガーシンドローム
調べてみると...ビネガーシンドロームという症状だとか。長年この業界にいますが、この言葉を初めて聞きました。
液晶の表面のTACフィルム(トリアセチルセルロース)が高温多湿の環境で加水分解が起こり、酢酸臭を発しながらしわしわになる現象なのだとか。
こうなると、修理する方法がないとのこと(強いて言えばTACフィルムを液晶モニターから剥がせば良いのですが、剥がす過程で画面を傷つけてしまうので実質出来ない)。
このビネガーシンドロームを調べている中で、同じような経験をされている方がたくさんいらっしゃるようで、ゲームボーイ、パームパイロット、iBook、ノートPC等々の画像が出てきました。
今まで自分がビネガーシンドロームを経験しなかったのはただ運が良かったということなんですね。
液晶モニターがある製品を押入れにしまう場合はぜひお気をつけください。
あ〜ショック。
ちなみに、ビネガーシンドロームは液晶モニターだけではなく、写真のネガ、マイクロフィルム等で顕著に発生しています。カセットテープやビデオテープでも発生するのかどうかはよくわかりません。
追記)結局、上の写真のヤスリでこすってもとれなかったフィルムが、あることであっさりとはがすことに成功しました。ダメージをうけたフィルム(偏光フィルム)が剥がせれば、再度フィルムを貼りなおせば治る可能性があるので喜んでいたのですが...以下にて報告しています。