遠藤です。みなさんこんにちは。
皆さんは、スイミーという、絵本をご存じですか?
すばしこい小魚のスイミーは自分だけがみんなと体の色が違って、真っ黒です。ある時大きな魚がやってきてスイミーの仲間たちを食べようとします。
海で小さな魚が大きな魚に食べられないようにするために、みんなで一緒に集まって大きな魚に見せるというアイデアをスイミーが思いつき、スイミーは目の役割を果たす、というおはなしです。
どんな人でも、自分の役割がある、ということが書かれているおはなしだと思います。
実際水族館で大きな水槽を見ると、アジやイワシなどの小さな魚は群れになって泳いでいるのを確かめることができると思います。
植物の世界でも、スイミーと同じで、小さくて、目立たない者が集まって、大きく見せるということがあります。
こんなのはどうでしょうか?
植物の場合は、スイミーたちとは逆で、昆虫や鳥たちに集まってもらうために、自分たちを大きく見せています。
この植物はガクアジサイといい、特に集まった周りの花はひときわ大きく目立つようになっていますね。
こちらは、ハンゲショウという植物です、矢印の部分が花の集まっている部分(花序)です。ハンゲショウはそれだけでは足りないと思ったのか、花序に最も近い葉を白く脱色させることで、さらに花が目立つように工夫しています。
ハンゲショウの名前の由来は暦の上では、夏至から11日目を半夏生(はんげしょう)といい、そのころに花を咲かせるからとも、葉が半分だけお化粧をしているように見えることから「半化粧(はんげしょう)」となったとも言われています。
身近な植物を見てみると、ヒマワリ、ミズバショウ、ハナミズキ、ノギクの類など思ったよりも今回見たような小さな花が集まっている植物は多いものです。皆さんも探してみてくださいね。
・前回のオキザリスクイズの解答
今回ずっと観察に使ってきたオキザリスをこのように葉を1枚だけ外に出して段ボール箱に入れたら箱の中のオキザリスの葉と、外に出ているオキザリスの葉はどうなるでしょうか?
- 外の葉は開いたままで、中の葉は閉じる。
- 外の葉も中の葉も閉じる。
- 外の葉も中の葉も開いたまま。
- 外の葉は閉じて、中の葉は開いたまま。
という問題でした。30分後、オキザリスは・・・
このようになっていました。
ということで、正解は (1)の「外の葉は開いたままで、中の葉は閉じる。」でした。
このことから、オキザリスは葉1枚1枚で光を感知して葉を広げたり閉じたりすることができるようですね。
皆さんの予想はどうでしたか?