ハロウィンという映画の衝撃
ハロウィンなので、ハロウィンネタを1つ。自分が、高校生2年の時に《ハロウィン》を観て度肝を抜かれた話です。
どのような経緯で《ハロウィン》を観たのかは定かではありません。たぶん3本立ての映画の1つだったと思います。
いや、もしかすると《ニューヨーク1997》が面白かったので、同じジョン・カーペンターの作品を観たいと《ハロウィン》を観に行ったのかもしれません。
いづれにしても、《ハロウィン》の凄さに圧倒されたのでした。
1980年代当時、ホラー映画というのは日本の怪談話や、エクソシストのような、幽霊とか悪魔とか怨念とか、何か得体のしれない目に見えないものが怖がらせるものだったわけです。
ところが《ハロウィン》はブーギーマンという、ズータイの大きな殺人鬼がひたすら追いかけて来るという実害をもたらす恐怖を描いていたわけです。これはホラーの新しい概念でした。後にスプラッター映画と呼ばれるようなジャンルになります。
そしてこのホラーの系統は《13日の金曜日》とか《エルム街の悪夢》に引き継がれていきました。
オープニングが秀逸
映画ののっけから意表をつくのが《一人称カメラ》です。最初の数分、ある人物の目線で映像が進みます。その目線で包丁を握って女性を刺殺してしまうわけです。
そして《一人称カメラ》が家の外に出ると、親が現れてカットがぱっとかわり、家の前で血のついた包丁を握って立っている子供が映ります。え?!刺殺をしたのが子供!と意表をつく展開に誰しもが驚くことになるわけです。これで観客の心をガッチリと掴んでしまいます。
以下がオープニングシーンです。
8mm映画の自主制作
それから、この映画は本当に低予算で大したものが必要ないわけです。家と数人の出演者がいただけだったのですから。
またBGMもオーケストラが奏でる豪華な音楽ではなく、単調なシンセサイザーがひたすら繰り返されるだけというこれまた簡単なつくりでした。でもその機械音がハラハラドキドキ感を醸し出すわけです。
以下がその音楽です。
当時8mmで映画を撮るマネゴトをしていた自分としては、こういう映画なら高校生でも作れるかもと思わせてくれた映画でした。結局文化祭用に学園ドラマを作って、ホラーは撮らなかったのですが...
おまけ
この後、ジョン・カーペンターは《ザ・フォッグ》《遊星からの物体X》等の名作を作りますが、その後は救いようのない作品も量産していくこととなります(苦笑)。