セ・リーグにDH制は必要か?
野球ネタで恐縮です。DHって何?という感じであれば、この話はすっ飛ばしてください。すみません。
いきなり本題ですが、巨人原監督がセ・リーグにDH制度の導入を提言しました。
セ・リーグにDH制が必要でしょうか?あってもいいし、無くてもいいというのが自分の気持ちです。
DH制を導入するメリットは
- 打者の枠が1つ増えるので、打者を1人多く強化出来る。
- 投手は9人の打者と対峙しなくてはいけなくなり、結果投手の能力が高まる。
- 投手に代打を出す必要がなくなり、投手が投げられるところまで投げられので、結果投手の能力が高まる。
というようなことだと思います。
確かに、今年のソフトバンクの投手・野手ともに選手層は厚く、能力が高かったのはDHのおかげかもしれません。
なので、セ・リーグにもDH制を導入すれば選手の育成という意味では成功する可能性があります。
DH制を導入しないほうが面白いこともある
しかし、しかしです。DH制のない野球はそれはそれで面白いんです。
理由なのですが...
- セ・リーグとパ・リーグが違うから面白い
- 投手の打撃能力も評価されるべき
ということです。
セ・リーグとパ・リーグが違うから面白い
もともと投手もバッティングしていたのが野球の原型です。それにあわせて戦略なども考えられてきました。投手に代打を送るとか、投手が送りバントをするとか、8番打者を敬遠して投手と勝負するとか、そのようなDH制にはない戦略を楽しむことが出来ます。
投手の打撃能力も評価されるべき
一般的に投手の打撃能力が低いので、多少でも打撃の良い投手がいれば優位になります。
大谷翔平のような二刀流なら申し分ないですが、そうでなくて現ドジャースの前田投手とか、巨人菅野投手などは打撃を得意としていました。そのような投手は9番目の打者として優位になります。
2年前に横浜ベイスターズには打撃が得意なウィーランド投手がおり、2017年には打率.229、ホームラン3本打ちました。特に対広島カープの打率は5割を超えていました(苦笑)。なので彼がバッターボックスに入るとファンは大盛りあがりでした。
このところセ・リーグがパ・リーグに勝てない理由
さて、原監督は今回日本シリーズの敗戦理由をDHのせいにしたいようですが、それはちょっと違います。なぜなら、DH制を採用していないドームでも負けてしまったのですから。
巨人に限りませんが、セ・リーグがパ・リーグに勝ちづらい明白な理由があります。それは...
- パ・リーグの本拠地ではDH制にセ・リーグが対応できない。
- セ・リーグの本拠地では投手が打つメリットが活かされていない
ということが上げられます。
パ・リーグの本拠地ではDH制にセ・リーグが対応できない
セ・リーグはもともと打者8人(+投手)なのを9人にする必要があり、DH制になると1人不足しています。代打要員をDHに使うことになります。
セ・リーグの本拠地では投手が打つメリットが活かされていない
DH制がない場合、投手が打席に立ちます。いつも打席に立たないパ・リーグの投手は打撃が下手なのですが、セ・リーグの投手の打撃がパ・リーグの投手よりも遥かに良いということもなく、セ・リーグ有利なはずのDH無しのメリット活かされていません。
つまり、セ・リーグは人数的にDH制に対応するのは厳しいわけですが、打撃がうまい(バントがうまいとか選球眼がいいとかカットして投手にたまかずなげさせるとか)先発投手がいれば有利になるということです。
簡単に言えば、大谷のような二刀流の投手が先発しない限りセ・リーグ有利とはならないわけです(あとは投手の打順毎にピンチヒッターを繰り出すか)。
というか、よくよく考えてみれば、巨人は交流戦でパ・リーグに勝ち越しているわけなのですから、そんなことはとうの昔にわかっていたとは思うのですが。